札幌の夜間、休日の小児を含めた診療体制の未来は???【札幌市夜間急病センターの運営見直し案について】
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医&病棟医@今井です
札幌市の休日、特に日曜祝日の小児の診療体制はこの10月から大きく変更になり、市民の皆さんはかなり苦慮されていると思います。当院については年中無休で小児科診療もできるだけ休日も行うようにしていることもあり、一時期はかなりパンクするような状況となるくらい患者さんが殺到していました。(現在はかかりつけ患者さん以外は週末WEB予約制導入しやや改善しています)
今後週末や夜間の小児含めたプライマリーな救急医療体制はどうなっていくのか、皆興味のあることかと考ています。
今回札幌市から<札幌市夜間急病センターの運営見直し案について>という答申が11月19日に公開されました。どのように考えているのかよく理解できる資料ですので是非皆さんも一緒に確認してください。以下どうぞ↓
札幌市夜間急病センターの運営見直し案について
要点をまとめると
1. 現状と主な課題
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夜間急病センターの現状と収支差の増大
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受診者数が年々減少しており、開設当初の平成16年度(2004年度)から令和6年度(2024年度)までにおよそ43%減少 。一方、歳出額(特に人件費)は増加しており、結果として収支差額(赤字額)が約4.3倍に増加している 。64歳以下の受診者が約9割を占めるが、この年齢層の外来患者数は将来的に減少が見込まれる 。看護師一人当たりの受け持ち患者数が少なく、人員配置が過剰の可能性がある 。
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小児科休日診療体制の課題
医師の高齢化などにより、小児科休日救急当番制度に参画する医療機関が減少しており、現行の輪番制の維持が困難 。休日当番医療機関は1日平均100人以上が受診し、深夜に及ぶこともあり疲弊している 。
2. 課題への主な対応策と提言(見直しの取組み)
速やかに行われるべき取組み
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診療体制の強化
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トリアージ体制を整備し、「院内トリアージ実施料」などの診療報酬を算定する 。病態に応じて必要があれば積極的に検査を実施する(例:CT撮影)。
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患者サービス向上
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利用者に対する接遇の改善・向上を図ること 。利便性向上および未収金抑制のため、各種キャッシュレス決済を導入すること 。
令和8年度当初までに行われるべき取組み
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看護師職員配置の適正化
受診者数の減少(4割以上)を踏まえ、看護師職員配置の適正化を行う 。看護師による電話相談業務を見直し、救急安心センターさっぽろの活用や、その他の一般的な問い合わせを窓口業務委託の事務職員に移行する 。
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小児休日拠点診療の開始
夜間急病センターの施設名称を「(仮称)夜間休日急病センター」に改称する 。夜間急病センターにおいて休日の昼間帯へ診療時間帯を拡大し、小児科休日診療の拠点として通年で診療を開始する 。
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経費の適正化
会参加に係る基準を定めた上で、学会旅費の支出を見直す 。
継続的に検討すべきこと
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ICT導入
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診察予約システム、自動精算機、電子カルテ、AI問診などの各種ICTツールの導入による業務効率化や診療への寄与について検討する 。
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指定管理における利用料金制度の導入の可否
収入増加のインセンティブ増加のため、次期指定管理期間における利用料金制度の導入の可否を令和10年度末までを目途に検討する 。
こんなことが現在議論されていることですよ。2,3年先には道内の他の自治体の急病センターと同じように、小児の診療は当番制ではなく救急センターで一括化、という形になりそうですね・・・
皆さんは上記答申を読んで何を考えますか?よければ教えてくださいね。
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