公開日:2025年03月21日

病院からの訪問診療と診療所からの訪問診療、その違い、メリットデメリットなど

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医&病棟医@今井です

当法人では現在3診療所の運営を行っています。

1:いまいホームケアクリニック→年中無休の外来診療、在宅医療、在宅緩和ケア

2:さっぽろみなみホームケアクリニック→在宅医療、在宅緩和ケア

3:暮らしによりそう診療所→入院医療、在宅医療、在宅緩和ケア

どの診療所も共通していることは”在宅医療をメインに診療している”ということですが、最近”○○病院の訪問診療を受けているんだけど変更したい”っていう依頼がちらほら来ています。

2011年の開業当初は札幌で在宅やっているのは無床のクリニックがほぼ100%でしたが、2025年の現在は病院さんも在宅医療を提供し始めています。では病院の訪問診療と診療所の訪問診療のその違いって皆さん理解していますか?意外と理解していない人多いと思うので簡単に要点、メリットデメリットなどをまとめてみたいと思います。あくまで札幌の現状をみた今井の個人的意見ということで参考程度にしておいてくださいね!(^^)!

 

病院からの訪問診療について

基本的にはGHや施設系の訪問がメインで個人宅はあまりやっていない。がん終末期やALSなどの医療ニーズの高い人は基本的には難しい。在宅医療に詳しい医療者は少なめ。どちらかというと病院の医療をそのまま在宅に持ち込んでくるイメージ。在宅医療は収益のため、もしくは入院患者さんの確保のためという経営的な側面から取り組んでいうrことが多い

病院からの訪問診療のメリット

①病床が確保されている→これが唯一にして最大のメリットかなと思います。入院が必要になった時にすぐに(ベット空いていてかつ対応可能な病状であれば)入院できる、というのは安心っちゃ安心だと思います。無床のクリニックではこの対応は絶対できません。

病院からの訪問診療のデメリット

①提供する在宅医療が病院医療に近い→病院の医療者は病院で医療をするのがメインなので在宅医療は1週間のうち1コマ2コマっていうことが多いかと思います。また在宅医療のトレーニングを受けている医療者も少ないため在宅医療のイロハや診療報酬の制度、多職種連携について知らない人が多いかなという印象です。

②時間外、臨時の対応:基本的に入院施設をもっている&待機している医師は病院の対応があるため夜間や休日の往診体制を確保しているところは少ないかと思います。何かあったら病院に来て、はしてくれますが、GHや住宅で体調悪化時の医療を受けられるか、と言われれば結構難しいのが現状です。結局普段は来るけれど、本当に来てほしい時にきてくれないという状況になりがちです。

そうなると心ある介護者がいる施設はどうしても後述するきちんとした在宅してくれる診療所の訪問診療を利用しようか、という話になりますね。

 

診療所からの訪問診療について

個人宅からGH、高齢者住宅まで幅広く診療しています。疾患も認知症でロングスパンで付き合いが必要な人から、がん終末期や神経難病の患者さんまで医療依存度の高い低いにかかわらず対応することが多いと思います。(たまに施設専門の在宅クリニックさんいますので要注意・・・)

現状は医師のみならず多職種が在籍しているところも多いので、色々な相談にものってくれますし多職種連携などもきちんとしてくれるでしょう。医療の質という点では一般的には病院より高いかなと考えています。

診療所からの訪問診療のメリット

①質が高い:そもそもそれ専従でやっている医療者がほぼほぼなので、やっぱりきちんとした在宅医療や連携の上でのサービスを受けることができます。在宅医療は関連する制度を理解していないとベストな選択ができないことが多いので、そういった意味でも専従している医療者の方がそういう知識もあるのかなと

②夜間など時間外の往診→病院とは違い多くの診療所は夜間や休日などの時間外の対応もきちんとしています。在宅でできることは在宅で、無理な時は病院に行くか相談、なども都度都度病状見ながら相談できますよ。体調変化時にACPに基づいた、オーダーメイドの医療をある程度受けることが可能です。

診療所からの訪問診療のデメリット

①病床がない→これが診療所の在宅医療の欠点の一つです。自前で入院医療機関をもっていないため、体調変化時には市内の病院を探す、もしくは救急車に乗せるということになってしまい在宅医療と入院医療の連続性が担保できなくなってしまう可能性があります。ここはいかんともしがたいですが・・・在宅医の多くの先生が歯がゆく思っていると思います。

②質の差が激しい→大きい声ではいえないですがクリニック間の在宅医療の質の違いが結構大きいです。Aクリニックで標準のことがBでは当たりまえではない、ということが結構あります。また医療の標準化もなされていないこともままあるため、同じクリニック内でも担当する医師によって質がまちまち、ということがあり得ます。

 

簡単にまとめるとそんな感じでしょうか。ただ当法人としてはそんなメリットデメリットを理解しつつ

診療所(いまいホームケアクリニック、さっぽろみなみホームケアクリニック)の在宅医療のいいところを活かしつつ、入院医療機関(暮らしによりそう診療所)を自前でもつことで質の高い在宅医療を提供する

というミッションにチャレンジしたいと思っていますよ!(^^)!無理??そんなことはありません。ただ他にやっている人が少ないだけで無理ではなく、これが今後10年20年の在宅医療のスタンダートにするんだ!ってつもりで取り組んでいますよ。

 

 

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