整合性の取れない給与体系は組織ガバナンスの悪化を招くだけでは?【広島大病院、外科医確保へ給与3割増 若手対象に2025年度から】
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医&病棟医@今井です
広島大学病院が消化器外科医の待遇改善のため彼らにだけ特別手当を支給するようですね。以下ヤフーニュースから
広島大病院、外科医確保へ給与3割増 若手対象に2025年度から
「広島大病院(広島市南区)は、2025年度から若手の外科医に新たな手当を支給し、給与を約3割上げると発表した。全国的に医師の「外科離れ」が進む中、待遇改善で若手を確保する狙い。全国の国立大病院で初の取り組みという。 消化器外科や呼吸器外科、心臓血管外科など6診療科で助教になっていない専門医や、外科専門医を育てるプログラムで研修中の専攻医たち計約30人が対象。新設の「未来の外科医療支援手当」を一律で年120万円支給し、賞与を含む給与の総額を1・3倍にする。 他の病院との給与格差を縮める狙いもある。支給にかかる経費約4200万円は、病院の収益から捻出する。 同病院によると、以前は外科の専攻医を年15~20人受け入れていたが、ここ10年ほどは10人前後にとどまる。特に消化器外科はがんなど命に関わる患者が多く、手術や術後ケアで長時間労働になりがちで、ワークライフバランス重視の若手に敬遠される傾向が強い。・・・」
大学の運営が可としたとことなので、基本的にはおそらくですが今後は他の科も同様の手当てを支給することになるのかなと思うのですが・・・・もしそれをしないとするならば整合性の取れない給与体系は組織ガバナンスの悪化を招くだけでは?と個人的には思います。また他の科にも支給するならばそもそも手当で出すことが正しいのかの判断も必要でしょうし、もっと言うなら病院全体の経営状況は本当にこの手当出せる状況なのかなども是非知りたいですね。(額としては年間の給与が400→520万円になるのでしょうが・・・まぁこの給与が妥当かどうかについてはここでは述べません。)
また本当に消化器外科医を増やしたいなら業務の整理がまずは必要ですよね。内科管理もする、ケモもする、緩和ケアもする、手術も術後管理も全力でする、病理の切り出しもする・・・単純に業務範囲が広すぎます。まずはできるだけ手術に集中できる環境を用意する、単純にお金を出すよりそっちに注力した方が外科医を増えると思いませんか??
また1大学病院の取り組みだけで何が変わるのか・・・・色々考えさせられますね。
大学病院運営は本当に難しい岐路に立たされています。非効率な業務、研究や教育に割くための時間の確保、そして収益性の問題・・・どう考えても現状のままでは生き残れないので、教育の負担を減らすか研究を諦めるか、何かしら組織として取捨選択していくべきでしょう。
言うは易く行うは難しでしょうが、皆さんは大学病院の今後はどうあるべきだと思いますか?そして消化器外科医の育成、どうやるべきでしょうか?ご意見あれば教えてくださいね。今井も色々資料をみながら考えてみたいと思います。
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