公開日:2024年10月22日

資料提供:シンガポールの医療制度―高齢化対策から見た日本への示唆―

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です

アジア各国では急速に高齢化が進んでいます。日本の現状を自分達はよく理解していますが、各国の現状とその対策をどうしているのかを理解するのもかなり重要ですよね。

今回一般財団法人JA共済総合研究所さんからシンガポールについての資料が公開されました。興味ある方は是非一読してみてください。

シンガポールの医療制度―高齢化対策から見た日本への示唆―

内容自体も面白いで是非全文読んでもらいたいのですが、まとめの部分は示唆に富むのでそこだけ引用させて頂きますね。(気になった部分は赤文字にしています)

16.シンガポールの高齢化対策のまとめ

シンガポールは日本のような介護保険制度を持っておらず、医療クラスターの中に高齢者対策を包含している27。シンガポールのプライマリ・ケアは、日本の医療制度にも参考になる点が多いと思われる。日本でも、政治や行政が権限と責任を明確にし、地域全体を考慮したリストラクチャリングを進めることで、効率的な医療システムを構築できるかもしれない。
実は筆者はこの視察に行く前には、シンガポールは電子化が進んでいる国でもあり、医療にもかなり電子化を進めているため、日本とは違ったスタイルで高齢化対策を進めようとしているのではないかと思っていた。しかし現実には、英国型でプライマリ・ケアの医師の充実や、プライマリ・ケアの医師を増やし、そこを基点に階層的に医療を提供するということを考えていた。これは、医療側から見た地域包括ケアとでもいうべきスタイルを取っていることが非常に興味深い。当初日本では医療分野から地域包括ケアに対しての関与が少なかったが、近年では介護を受けている人も、医療問題を持つ高齢者が多いということで、医療側の積極的な関与が期待されている。
シンガポールの医療制度はリー・クアンユーからの思想、あるいはイギリス的な考え方を色濃く受けている。すなわち自己責任という考え方である。ただし、急速な高齢化に伴い様々なサポートがなされるようになってきており、それが述べてきたように非常に複雑な制度になっている。シンガポール人でもどこまで理解しているのか分からないような状況になっている。
気になるのは、上述したユニバーサル・ヘルス・カバレッジ指数であり、確かに行える医療の範囲という点では、シンガポールより日本の方が数段巾広であるが、高齢者対応や予防も含めて必要な医療を必要な人に適切に
行っているという視点で考えると、もしかするとシンガポールのほうが医療の効率性・公平性が確保されているのかもしれない。
国が小さく、あまり参考にならない面もあると思われるが、日本の県あるいは市町村(指定都市、中核市等)といった単位としてみれば、これぐらいの規模の話は充分あり得るため、シンガポールから学ぶところは多いと言わざるを得ないのではなかろうか。

 

ということで取り組みは色々ありますが、大事なことはどんどん動かして改善していくことですね。シンガポールはその動きがかなり早い印象です。国の規模は確かに違うでしょうが、日本もボトムアップ型でシステム構築するのではなくトップダウンで効率的なシステムの再構築が望まれるのは同じではないでしょうか・・・

 

色々考えさせられますね。海外の資料、状況みてまたご紹介したいと思います!

 

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