AYA世代のがん患者さんの心理的サポートについて
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
15~39歳、俗に言うAYA(Adolescent and Young Adult))世代のがん患者さんの在宅緩和ケアでは、色々な側面に配慮しながらの医療が求められています。身体的なことはもちろんですが、それ以外のこと、例えば学校のことや仕事のこと、配偶者や子供など家族のこと、金銭的なことなど、医療以外のことにもある程度相談にのりながら対応してあげる必要があります。
開業当初はこれらのことも自分で一つ一つ向き合い対応することが多かったのですが、時間的な制約ができたこと、また自分以外にも聞き上手、対応上手な看護師さんやMSWさんが入職してくれたこともあり、社会的問題、心理的問題への対応は彼女たちに任せることがほとんどとなりました。
まぁでも確かにそうですよね。AYA世代の女性が自分の将来に対する喪失感を強く感じているとき、例えば「自分の夢や目標が叶わないかもしれない」「これからの人生はどうなるのだろう」「家族にはどう接すればいいだろう」といった不安や恐れを抱く時、心理的なサポートをするのは異性の医者よりも同姓のちょっと年上の看護師さんやMSWさんの方が相談しやすいですよね。
同時に出現してきている身体的な面での変化についても、非常にセンシティブな内容ではあるのですが、共感する力があるのは同姓の女性の医療職の方なのかなぁと。
ちょこちょことりとめなく書きましたが心理面でのサポートで在宅医療者に最も気にしてほしいことは二つ、社会との関係性と家族との関係性です。学校や職場、友人との関係が非常に大切な時期であるのですが、がん治療によりそれらから切り離されることが、孤立感を増幅させます・・・家族との関係も、AYA世代のがん患者さんにとって大きな影響を与えています。AYA世代の患者さんは家族の期待やサポートを強く感じる一方で、病気のために家族に負担をかけているという罪悪感を抱くことがあります。
そんな様々な感情が蓄積されると、「もう治療は意味がない」とか「生きている意味って?」っていうネガティブな思考にベクトルが向いてしまうので、そうならないためにも是非是非在宅医療者、特に訪問看護師さんやMSWさんにはケアをしてあげてほしいなと思っています。
AYA世代のがん患者さんのケア、まだまだ社会的にも課題はありますよね・・・社会全体でもっと問題意識をもってもらえたらなぁと1人のかかりつけ医、在宅医として考えています。皆さんのお考えはいかがですか?
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