在宅酸素療法（HOT）を利用している患者さんの在宅療養のポイント
こんにちは、札幌のかかりつけ医＆在宅医＠今井です。
今まで腎不全末期の方や乳癌の患者さんについて、また心不全の患者さんや脳血管障害後の患者さんなどの在宅療養のポイントについてパラパラと書いてきましたが、HOT（在宅酸素）を使用している患者さんの在宅療養のポイントについては書いてなかったよなぁ、と気がつきましたので、今回少しだけ上記題で書いていきたいと思いますよ。興味ある方は一読していってください。（記載内容は１００％今井の経験談ですので参考程度にしてくださいね!(^^)!）
在宅酸素療法（HOT）を利用している患者さんの在宅療養のポイント
１：自宅近くのかかりつけ医を探しておきましょう
大きな病院を受診しHOT管理されている患者さんに関しては、可能であれば自宅近くでなんでも相談できるかかりつけ医を見つけておいた方がいいです。後述もしますがHOT管理の方は元々心機能や呼吸機能が落ちている方も多いため、気管支炎や尿路感染症などでも容易に体調悪化します。都度大きな病院受診するのもかなり大変だと思いますので、かかりつけ医となってくれるDrを探しておくことはまずは大事かなと思います。
もっと欲を言えば条件としては①在宅医療（往診）をしていること②介護保険の調整もしてくれること、を満たしてくれれば尚いいですね。（今なら発熱外来をしていること、もポイントになるでしょうか）
２：介護保険を申請しておきましょう
これは必須だと思います。年齢的に対象になるのであれば介護保険は申請してサービス利用できるような状態を作っておいてください。１で述べたように体調悪化時に自宅療養をしたい場合は、訪問看護を導入していない場合はすぐにすることになると思いますが、その他の環境整備も含め介護保険は利用できるようにしていた方が圧倒的に初動が早く対応できます。
体調悪化時に備えて是非介護保険は申請しておきましょう。
３：可能なら訪問系のサービスを利用しておいてください
金銭的に、医療資源的に可能であれば訪問看護か訪問リハのサービスを定期利用しておくことをお勧めします。自分自身が気がつかない小さな体調変化も、できる訪問看護師さんなら必ず気がついてアドバイスをくれるハズです。機器の管理のアドバイスもしてくれるでしょうし。
また体調悪化時にも普段から利用しているステーションがあれば、そこがきちんと対応してくれると思います。（・・しなステーションは・・・）個人的にはHOT導入している方がどれだけ長く自宅で療養できるかの一番のキーは訪問看護師の質だと思っていますよ。
リハビリでもいいですし看護でもいいですし、必ずメリットがあると思います。金銭的にも可能なら是非導入しておいてください。
４：サチュレーションモニターは自費でもいいので備えておきましょう。
HOTを提供してくれている会社によっては無料でサチュレーションモニターを貸してくれるところもあると思いますが、自費で購入してもいいので自宅に置いておきましょう。↓これです
上述のかかりつけ医や訪問看護師と連絡を取り合うときにSPO2モニターの数値を基に相談することも可能となりますので是非自宅に置いておきましょう！！
５：食事内容には気をつけましょう。
個人的にはその他の疾患で在宅療養している患者さんに関してはあまりとやかく食事についてのことは言わないのですが、HOT利用中の患者さんに関しては食事次第でだいぶADLや療養期間が変わってくると感じていますので気にしておいてほしいと切に願っています。
COPDであれば体重が減りすぎないようにカロリー、内容ともにきをつけてもらいますし、通常の食事で賄えないなら補う方法を相談しています。心不全なら塩分や水分制限も必要でしょう。
繰り返しますが食事内容がかなり体の状態に寄与します。少しだけでもいいので配慮してもらうようにしていますよ
以上簡単ですがHOT導入中の患者さんの在宅療養のポイントについてつらつらと書きました。本当はもう少し環境面やデイの利用、ショート利用、病院の利用方法など書くべきこともあるんですが、時間ぎれで今日はここまで！！!(^^)!また機会みつけて書きたいと思います。
皆さんが工夫されている点ありますか？よければ教えてくださいね。
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