病院、患者さん、家族、それぞれの想い。ちょっとしたボタンの掛け違いが大きな誤解となって・・・
こんにちは、札幌のかかりつけ医＆在宅医＠今井です。
先日急遽相談があり他がみつからなそうなので当院で診療をお受けしますよ、と病院にお伝えした患者さんが年末に自宅に帰ってこられました。
ひとまず通常の他の患者さんの訪問診療を終えて最後に新規で訪問しましたが、部屋に入ってみるとご家族が何やら落ち着かない感じ。よくよく話を聞いてみると
・病状についての説明があまりない
・予後について聞いていない
・患者さんの状態については歩行できると聞いていたが寝たきり？？
・本当は家族としては在宅ではなく転院が希望だった！？
など病院から聞いていた話と随分状況が違います・・・
患者さんは帰れるなら帰りたいので帰りますと伝えたが、病識や帰宅後の生活についてのイメージがあまりなく、家族の方に関しては入院中で面会もできず、状況が悪化しているのも把握できず治療方針についても納得していない・・・・当院には「家族の方も連れ帰りたいみたいなので・・・」みたいな連絡が来ていましたが、正直だいぶ違う状態です。
どこでどう間違ったのかわかりませんが、ちょっとしたボタンの掛け違い？が大きな歪になって初診の在宅医療の現場で出現してしまいました。
当然患者さんや家族は病院に不信感があるのですが、自分は「まぁ過ぎたことは仕方ないので今日からどうするか考えましょうか」とあくまで前向きなスタンスで取り組んでいきたいとお伝えしました。病院の悪口言っても何もいいことないですし、病院さんは病院さんで本人のためを思って調整してくれたんだよ、と。不承不承ですが納得してくれたかなと思います。（まだ時間はかかりそうですが）明日以降も対応はしていこうと思っています。多分連日訪問が必要になりそうだなぁ・・・
年末の忙しい時期になるとどうしても細かな調整する時間などがないまま帰ってこられる方、稀ですがどうしたって一定数はいらっしゃいます。在宅の現場では掛け違えたボタンの綻びを、できるだけ穏便にすむように治していきたいなと思っていますよ。皆さんの周りではどうでしょうか？医療機関、患者さん、家族の方、きちんと同じ共通認識をもっておられますか？意外と小さな誤解ってありませんか？どうでしょうか？
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