「できる訪問看護師さん」と「できない訪問看護師さん」の差
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
今回は一緒に仕事をしたいと思える、いわゆる「できる訪問看護師さん」と、ちょっと患者さんを一緒に診ていくのに厳しいなぁと感じてしまう「できない訪問看護師さん」の差がどこにあるのかを少しだけ書いてみたいと思います。
ここ最近の数年、札幌の在宅医療者ならよく理解できるとは思いますが、本当に訪問看護ステーションが次から次に乱立しています。既存の訪問看護師さんも色々事業所を動いているのですが、新たに在宅の分野に入ってくる看護師さんもそれなりにいて、正直看護の質は千差万別ですね。
なので事業所単位で訪問看護を評価する、というよりは、その人自身個人個人がどうかということに在宅医としては注目しています。ちょっと方針が・・・な事業所さんでもキラリと光る訪問看護師さんは外部からでもわかりますもんね。
さて自分が考える「できる訪問看護師さん」とは以下の条件を満たす看護師さんになると思います。
①自分で考えて動ける
②病状変化を考え夜間呼ばれないように日中管理に気を配る
③患者さんと家族の心情がどうなっているか、リアルタイムで評価して把握している
④訪問頻度を自分で調整できる
⑤過不足ない必要な情報のみ多職種に連絡できる
⑥病状評価を自分なりにしている
⑦事業所の利益と患者さん家族の利益の折り合いがちょうどいい(事業所の都合のみを押し付けていない)
⑧夜間休日もきちんと対応可能
できない訪問看護師さんはこの逆の条件になります。
①自分で判断できず指示待ちでないと動けない
②患者さんの病状変化の予測ができていない
③患者さん家族の心情を理解していない
④訪問頻度は医師の指示、もしくはケアマネの指示待ち
⑤玉石混交の情報を際限なく提供してくる
⑥病状評価をしていない
⑦事業所の利益のみで訪問している
⑧夜間休日は基本的には動きが重い
訪問看護の守備範囲ってかなり裁量があります。広くすれば広くできますし、狭くすれば狭くすみます。浅くすますこともできますが、深く掘り下げようと思えばいくらでも掘り下げられます。限られた時間の中でどこまで踏み込むのが一番患者さん家族にとっていいのかを考え、自分自身の判断でどんどん行動できる訪問看護師さんが増えてくれればいいと思いませんか??皆さんはどう考えますか??
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