医師の労務管理、時間外労働管理は医師個人が行うもの??~「勤務医に対する情報発信に関する作業部会」から
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
2024年から開始される医師の働き方改革に基づく時間外労働規制ですが、2月25日に開催された「勤務医に対する情報発信に関する作業部会」において医師の労務管理、時間外労働に関して、組織全体で取り組むことはもちろんのこと、医師個人がきちんと把握して主体的に行動する必要がある、という議論がされています。
確かに医師個人個人がきちんと時間外労働に関して理解しておくことは重要ですが、個人的にはそれよりも「病院が組織としてどう取り組むか」の方が100倍重要だと考えますが皆さんは如何でしょうか?以下資料↓
第5回 勤務医に対する情報発信に関する作業部会
気になった文言を少しだけ書き出すと
「・・・・ 医療機関内における働き方改革は、それぞれの医療機関におけるこれまでの働き方についての考え方を見直す、いわば「組織の文化」に対する改革である。このため、まずは管理者・指導医層の意識改革が重要となることは論を俟たないが、トップダウン式の方策のみでは十分でなく、当事者である勤務医一人ひとりがこうした働き方改革の意義と必要性について理解し、組織全体として主体的に取り組む機運を醸成していく必要があるものである。・・・ 」
「・・・ また、現役世代の医師に加え、今後医師になる医学部の学生への周知も重要である。働き方改革というテーマは、単なる制度・政策にとどまらず、個々人が自らの将来のキャリアや職業人生について主体的に考える機会となるものであり、学部の授業を通じた労働法教育や、医学部の学生がよく利用する学習教材・媒体等を通じた周知を行うことが有効であると考えられる。」
「 医師の働き方改革は、若手からシニアまで、世代にかかわらず現場で働く勤務医一人ひとりが当事者となる政策課題であり、一人ひとりの意識改革なくしては達成し得ないテーマである。この点、一般的に行政・政策から遠い立場にあるとされる若者世代を代表する形で、臨床研修医をはじめとする若い世代の医師にも構成員として参画いただいたことは、本作業部会の大きな特長の一つである。 」
この資料を読んでいて感じることは、まぁこの作業部会がそもそもが「勤務医に対する情報発信に関する作業部会」なんで勤務医にどう情報提供するか?という部分での議論に終始しているのですが、そもそも医師の時間外労働勤務の問題って医師個人の問題ではないんですよね。医師個人が意識したところで改善されるわけでもないし時間外労働が減るわけでもありません。
あくまで問題は、病院などの医療機関、管理側が医師の時間外労働勤務削減に対しどうアクションを起こすのかであって、勤務医側を論じるより管理側の責任をきちんと設定する法が100倍有効な施策になると個人的には感じていますよ。ただ医師って労務時間や時間外労働の意識が非常に希薄なので広報すること自体は悪いことではないと思いますが・・・・
こんな議論がされているのをみると「2024年には時間外労働規制は難しい」っていう結論を出すために物事が進行しているのではないかと勘ぐってしまいますが、皆さんはどう思いますか??
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