公開日:2022年01月24日

札幌で(両親のために)高齢者住宅を選ぶときに注意してもらいたいこと

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

最近ですが高齢者住宅での医療提供に関して諸々問題が起きています。例としていくつか挙げると

①住宅で10年近く生活してきたが医療依存度が高くなるとここで生活することはもうできませんと言われてしまう。ただ本人は生活も慣れているし入居者さんとも知り合いになっているので90代になってからもう引っ越ししたくはないと思っている

②看護師さんが常駐しているという施設で介護保険ではきちんとその施設の訪問看護を利用しているはずなのに、そこでの医療処置に関しては一切看護師はタッチしない。土日や夜間の対応もしてくれない。かといって外からの訪問看護の導入には拒否的

③端的に言ってそこでの医療、介護の質が低く普通なら問題なく対応できる病状でも入院になってしまいさらに体力が落ちる

④事業者が変わってしまい金銭的な条件が大きく変更になってしまう

 

 

まぁ④で言えば最近では1月21日にこんなニュースが流れていました。

ヘルスケア&メディカル投資法人、札幌「ノアガーデン」4施設44億5000万円で取得

事業者が変わるとサービスの中身がどうなるのか・・・・全く同じということはないんじゃないでしょうか?

 

結局選んだ患者さん家族は最後までその住宅で過ごしたい、と思っても上記のように色々な条件で過ごせなくなることって本当に多いです。そして困ったらHARELU宮の森に入居申し込みが来るという・・・まぁ地域課題を解決するために作った住宅なので全く転居自体は構わないのですが、本当にその選択が患者さん家族にとっていいのでしょうか????

印象として札幌の高齢者住宅は入居者さん本位、というよりは、如何に利益をあげるのかが主体となった事業所が本当に多いと感じています。確かにお金は大事ですが、住宅運営ってお金のためにするのではなく地域課題を解決したり地域視点でもっと運営するべきと考えます。

当院が運営するHARELU宮の森も事業継続のために利益は必ず必要ですが、利益が目的で運営することは120%ないですね・・・

 

 

脱線しましたが一人の在宅医としては札幌で(両親のために)高齢者住宅を選ぶときに注意してもらいたいこととして、以下の点は住宅決定の事前にきちんと確認してもらいたいと思います。

 

1:医療依存度が高くなっても最後まで過ごすことができるのか

2:具体的にはがんや認知症になっても過ごすことはできるのか

3:在宅医療、在宅医や訪問看護師がきちんと土日夜間にも対応できるという担保はあるか

4:経営する企業がきちんと医療や介護の問題に取り組み、M&Aで急に売ってしまったりしないような経営方針か(売られたら大きく住宅の質は変化します)

 

上記を確認しておかないと最終的に困るのは患者さんとご家族です。人生の最後を過ごす場所、きちんと考えて選択してくださいね。

ちなみに当院のかかりつけ患者さんであれば住宅選択するときに外来診療の場でも色々とアドバイスはできますし、MSWもその住宅の状況などをある程度説明することは可能です。相談したい方は電話でもいいですし外来受診時にでもいいですし気軽に話してみてくださいね。

 

 

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