減塩食は高齢者にとって本当に必須なんでしょうか??
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
先日入院していた患者さんが久々に外来に来られました。2か月近く合わない間に体重が大きく減り、下肢筋力も落ちています。確か退院後に訪問リハも入っていたはずだけれども・・・・と思い色々外来でできる範囲ですがお聞きしました。
退院してしばらく経ちましたがどうですか?
「退院した時はもっと早く体調良くなると思っていた、リハビリの人もすごいやる気あったし・・・・ただ体重が増えなくて筋力がもどらないんです」
なんで筋力戻らないんでしょうかね?
「やっぱり食事でしょうか?入院中の主治医の先生から塩分制限についての話があって、自宅に帰った後もそれをできるだけ守るようにしているんです。ただやっぱり味がしなくて・・・・食欲が全然ないんですよね」
塩分あるものだったら食べたい気はある?
「そりゃもちろんそうですよ。できれば筋子とかタラコとかそっち系のでごはん食べたいと思っています。でも病院の先生から食事なおさないとまた入院になるかも!ってきつく言われましたし」
ということでこの患者さんは本当にいい方で病院の先生の言ったことをきちんと守られていました。そのせいで?(と言ったら語弊がありますが)食事とれずに体力低下→自宅退院後も全然調子が上向きにならず、という経過になっていたようです。
当然自分としては
①心臓を考えるともちろん塩分は制限するのが重要だけれども、全体をみるとまずはリハビリしてきちんと筋力をもとにもどすことの方が重要性が高い
②食事をとれるなら多少塩分あっても好みのものを食べて体重増やしましょう。
③その代わり体重管理やむくみのことは看護師さんとよく相談して自分に連絡ください。
とお伝えしましたよ。食事とってもいいって言われて非常に患者さんも喜んでました。あとは食事と心臓の状態をきちんと経過みていくだけ・・・頑張りたいと思います。
基礎疾患のある高齢者の食事は一般的に入院すると減塩食となりますよね。基本的には自分も味付けに慣れてもらう意味合いでは必要かと思います。ただその影響でサルコペニアが進行してしまうなら、減塩食は不要、というか必要度が低いのかなと考えますよ。薬何種類飲むのももちろん重要ですが、やっぱり体調の基になるのは食事ですもんね。
というわけで当院の外来ではこんな問題にも患者さん個々の塩梅をみながら相談しています。かかりつけ医をお探しの方いましたら気軽に受診してみてくださいね。最近は結構混んでいるので多少待ちの時間はありますが、一人一人と向き合いながら診療したいと考えています。
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