家族の希望と本人の希望、どちらを優先するべきでしょうか??
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
がん終末期の患者さんの自宅療養においては、「自宅で過ごしたい」という本人の意思が何よりも重要ですが、医療者にとっては本人だけでなく家族の希望も無視することはできない要素の一つとなっています。
最近では本人が最後まで自宅で過ごしたい、動けなくなっても、排泄がベット上でなっても、定時で医療者やヘルパーさんがある程度はいってくれるならそれで充分と話しをしていたのですが、同居していない家族から「必要なケアが発生した時にすぐに対応してくれないと本人の苦痛だろうから入院させてもらった方がいいと思う」との話がでました。
がん終末期の患者さんが入院する場合、医療上の必要性がある場合と介護上の必要性がある場合の大きく二通りが考えられますが、介護上の問題に関しては訪問看護やヘルパーさんが介入してくれることである程度のレベルのサービスは提供することは十分に可能です。
しかし完璧かといわれれば確かにそうではないですよね。そこでどの程度のレベルであれば本人が苦痛を感じないのか、他者が介入していいのかを相談しながら諸々考えていくのですが、このようなケースと同様に家族の意思が本人の医師と異なる場合、調整が難航することがままあります。
個人的には「本人が希望する通りにしてあげていいんじゃない?」と思いますし、多くの家族の方はそのように考えてくれるのですが、どうしても納得できないご家族さんもいます・・・・そのように本人の意思と家族の意思が異なる場合、経験上は家族の意思が最終的には勝ってしまうことが多いのかな、そんな気がしています。ここの調整ってすごく難しいですよね、在宅経験者の方なら理解してくれると思います。
今日もこれから家族と本人との話し合いです・・・本人の希望が通るように、少しだけ援助してきてあげたいと思います。
2021年11月からクリニックから徒歩五分の場所でホスピス併設住宅開始します→こちらをどうぞ!
2021年上半期~過去の当院の診療実績→こちらをどうぞ!
おすすめ過去ブログのまとめをみたい方→こちらをどうぞ!
現在当院の勤務に興味のある医師募集中→こちらやこちらをどうぞ!開業に興味のある医師も募集→こちらとこちらをどうぞ!
当院の診療所、もしくは法人内の訪問看護ステーションで働きたい看護師さんも随時募集しています→こちらをみてご連絡ください!
さっぽろみなみホームケアクリニックでも訪問看護ステーション始めます。南区で訪問看護したい看護師さん募集中→こちらをどうぞ!