20201218中医協資料より~新型コロナウイルス感染症に伴う医療保険制度の対応について~
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
12月18日に開催された中医協にて診療報酬改定が、なんと2年に1度の改定という大原則から外れ来年4月から9月末までの間、暫定的にコロナ患者さんの対応をする医療機関の初診、再診料に加算をつけると決定したようです。
以下資料が数十ページあるのですが、一番わかりやすいスライド1枚のみ提示します↓(興味ある方は全文確認してください)
470回 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会総会)
資料1 新型コロナウイルス感染症に伴う医療保険制度の対応について
加算をつけることや点数自体が適正かどうかは今後議論になることはあり得るかと思いますが、自分が一番驚いたのは本来の改定年ではない年に診療報酬の調整が行われた、という事実です。
この数十年継続してきた原理原則を曲げてまで対応しなければいけなかった程コロナの影響が医療機関経営にとって甚大である、と考えるのか、それとも診療報酬の改定含め医療システムがそろそろてこ入れする時期にきていると考えるのか、皆さんはどう思われますかね?
個人的には令和という新時代に、コロナという原因はあるにせよこのようなシステム変更を迫られた、ということが、令和時代の社会保障システムは激変する予兆となる、と感じましたよ。
・・・さて肝心の改定の中身ですが、正直この点数は医療機関経営にとってなんともならない点数ですね。かりに100人外来や訪問で患者さん診察したとしても加算が5000円にしかならないって、どうしようもない加算ですよね。本当にコロナ患者さんの対応をする医療機関の経営支援を目的とするのなら最低でもこの3倍くらいの加算をつけないと意味ないでしょうね。100人診療して5000円なら、リスクとそこにかける費用と天秤にかけると全くつりあわないと思わないのでしょうか???
いずれにせよ今回の改定は、改定の中身よりシステム自体にメスが入れられたことの方が大きなインパクトがありますね。今後の社会保障制度の変更にどのような影響があるのか、ゆっくりと注視していきたいと思います。