”在宅医に早くなりたい!”気持ちはわかりますが、病院の急性期医療をきちんと学んでからがベストでは・・・

こんにちは、札幌の在宅医&在宅緩和ケア医@今井です。

 

MRICの記事で少し気になるものがありました。以下直接リンク先から内容をご確認ください。

Vol.168 病院にいられなくなった人、来られなくなった人を誰がサポートするのか。私は在宅医療を学びたい

少しだけ抜粋すると

<・・・・在宅医療は、医療スタッフが患者さんの家を訪れて行う医療である。生活の場に入るということは、診る範囲は当然、生活全体に及ぶ。家のつくりや家族のことなどはもちろんのこと、人生の様々なイベントに関わることさえある。進学、結婚、就職、臨終などである。僕が出会ったそのクリニックは患者さんの人生やその人との対話を重んじ、あらゆる側面からその人の生活をサポートしていた。このような現場で働きたいと思うよりも先に、病気になったらこの人たちに支えられたいと思った。

しかし、こんな現場で働きたいという希望の次には、ここで働くことが出来るのかという不安がよぎった。在宅医療の現場で医師が行うふるまいについて、自分はどこで学べばいいのだろうか。現場で働く医師に相談すると、それは経験と省察によって自ら学ぶのだと助言をもらった。在宅医療の現場には不確実さが常に伴うのだと理解していた僕は、この助言をすんなりと受け入れられた。では、この経験と省察はいつから得られるのだろうか。在宅医療という特異的な場での経験と省察は在宅の場でしか得られないと僕は考える。ならば、早い段階から在宅の現場に入って学ぶシステムが確立されていても良いのではとも思う。

早くから在宅医療の現場に入り、祖父を亡くしたあの頃の僕の家族を支えられるような医師に、僕はなりたい。>

 

在宅医になりたいと希望する医師が増えるのは基本的にはいいことだと感じています。がこの文章の内容のように「研修自体も在宅医療の現場で早期からやりたい」という点に対しては同意しかねます。

いくつか理由がありますが挙げていくなら以下のようになります。

①そもそも医師はケアを学ぶ前に疾患を治療させるキュアを学ぶべきでは?

②①と同じ様な内容ですが、たとえ慢性期中心の在宅医療だとしても急性期医療が必要になることは結構あり、(特に重症度が高い患者さんを診ている在宅医療のクリニックでは言うまでもなく)その時に急性期医療に従事した経験がないと診療のポイントを掴めないから

③病院医療者と連携する機会は多くあり、うまく連携するためにも病院医療者がどのような理論で動いているのかをきちんと肌感覚で理解しておく必要があるから

④病院という大きな組織の中での動き方を初期の内に経験しておくことは、その後自分が組織の構築者として逆の立場になった時に生きてくるから

などでしょうか。

個人的には医師には必ず在宅医療を経験してもらい、医師人生の中のどこかの段階で在宅医として活動することは絶対プラスになると信じていますが、それでも卒後最低でも数年は病院で死ぬ気で救命や病気のキュアのために寝食を忘れて仕事をすることをお勧めしますよ。

 

当院は複数医師体制、院内の多職種連携で在宅医療や在宅看取りをチームで行っていきたいと思っています。興味のある医師や看護師さんいましたらまずは見学からでもどうぞ!!

 

当院の2019年上半期の診療実績を知りたい方→こちらをどうぞ!

おすすめ過去ブログのまとめをみたい方→こちらをどうぞ!

現在当院の勤務に興味のある医師募集中→こちらをどうぞ!

開業に興味のある医師も募集→こちらこちらをどうぞ!

当院の診療所、もしくは法人内の訪問看護ステーションで働きたい看護師さんも随時募集しています→こちらをみてご連絡ください!