外来で意識すること①
こんにちは いまいホームケアクリニック 小児科の小杉です。
僕が小児科外来を行う上での到達目標は、外来の案内にもある通りで
① 保護者の方々にわかりやすい外来であること
② お子さんたちが成功体験を得られること の2つです。
①について、わかりやすい外来を目指す理由はいくつかあります。
「カゼですね」、「中耳炎ですね」、と言って終えてしまえば時間もかからないし楽なわけですが、
それではいけないと思うのです。
1つはやや商業的な理由です。医療はサービス業の側面を持っていると思います。
患者さんとご家族の満足度を意識し、それぞれのニーズに答える努力をするべきです。
そうすれば、医療の質が上がることにもつながります。そのために、わかりやすい外来は必要と考えています。
もう1つは、納得が得られることの重要性です。お子さんと小児科に受診し、説明は受けたはずなのに、
家に帰って他の人に「どうだったの?」と聞かれると、「・・・?」と答えにつまってしまうことはないでしょうか?
医者が病気の説明をした気になっていても、伝わっていなければ無意味です。小児科受診には、お母さんではなくお父さんや祖父母の方が来られることも多いです。その保護者の方々が、病院でされた説明と同様のことを誰かに説明できる状態になってこそ、意味があるのではないかと思うのです。
病気のお子さんのことが心配で、治ってほしいと願うのはもちろん当然なのですが、保護者の方々がお子さんの状態を説明され、理解・納得できれば、治療に対する姿勢やモチベーションがさらに上がるはずです。
これらの理由で、病状説明の時にはなるべく文書や図をご覧になっていただき、
印刷してお渡しできるものがあれば必ずお渡ししています。
僕がいくら薬や軟膏を処方しても、お子さんを家で治療するのは保護者の方々なので、そこには病気に対する理解と納得が重要だろう、というのが僕の考えです。