市立札幌病院の中期経営計画を読んでの感想<令和の時代の公的病院の役割は?>

こんにちは、札幌の在宅医@今井です。

 

いつも在宅患者さんの急変時や緩和ケアの患者さんの対応、はたまた土日の当院の外来に来られた状態がよくない患者さんの精査や治療など本当にいつも市立病院の先生やスタッフの皆さんにはお世話になっています。

そんな大事な大事な市立病院さんですが、先月に2019年から2024年度の中期経営計画をHP上で発表されています。(PDFの資料はこちらです。)

↓表紙だけ以下にお見せしますね。

今はこんな公的な資料がきちんと好評されてすぐに手に入るのですね。便利な時代ですね・・・

 

 

さて、市立病院さんにはおそらくこれからもかなりお世話になるだろうと考えていますので、もちろん自分は100Pのこの資料、全読みしました。札幌市民の皆さんは是非一読しておいて損はないかと思いますので是非ご自身で内容を確認してみてください。

この中長期経営計画書を読んで今井が感じたことをだらだらと以下に書いてみます。計画の批判ではなく自分が感じたことを率直に書いているだけですので、そんな考えもあるんだな、くらいな感じで捉えてもらえればいいかと思います。

 

2019~2024年度の市立札幌病院中期経営計画書を読んで感じたポイントまとめ

 

市立病院の役割として、提言書では以下の4点を主たる役割と規定しています。①高度急性期病院として地域の医療機関を支える。②地域医療支援病院として地域の医療機関を支える。③北海道・札幌市の将来の医療を担う人材を育成する。④良質で安心できる医療・サービスを安定的に提供する。

自分の考えとしては①、④は札幌市内では多くの民間病院や大学病院が既に実践しているし、これからも実践するであろうからそこって重要なの?と考えてしまいます。確かに昭和~平成にかけては安定した良質な高度医療を市立病院が提供する意味はあったと思いますが、令和の時代にその必要性は薄れるのではないかと考えます。

むしろ重要なのは②と③の2点、これが今後10年20年の札幌の、北海道の地域医療を考えるうえで市立病院が果たすべき役割ってなんなの?と考えることではないかと感じています。

民間の病院が手をだしづらく、市立病院が、公的病院が行う意義がある領域の医療は今後札幌でどうなるのか?自分が思うにそれはやっぱり

①在宅診療している患者さんの救急体制を支援する後方病院としての役割

②慢性期医療や緩和ケア、高齢者医療に理解のある在宅医や病院総合医を養成し、来たるべきさらなる高齢化社会に札幌全体で、北海道全体で備えられるような医療者を養成する

の2点に集約されるのではないかと思います。逆に言えばこの2点ができるのであれば市立病院単体で多少赤字でも札幌全体、北海道全体で考えると大きな一歩になると思うので、その赤字は許容されるべきではないでしょうか。

 

仮に自分が市立病院の中期経営計画を立てられる立場にあるのであれば、その役割をシンプルに上記2分野に限定し

①病院自体のスリム化

②札幌市医師会や在宅医療協議会と連携して、在宅療養支援病院としての新たな市立病院の役割の策定

③これからの地域で、病院で求められる総合診療医の養成

④医療機関でこれから求められるタスクシフトの実践と、その指導や研修の実施

⑤医療者の働き方改革の旗手

などを先陣を切って行っていく改革ができれば札幌の今後の医療状況も大きく変わるようになるのではないかな、それこそ市立病院の役割では?と感じましたよ。まぁでも普通に考えれば上記案は現状からはかなり地殻変動ですので賛同しない人が多そうなので通らないとは思いますが・・・・

いずれにせよ公的病院は都市部と過疎地では大きく果たすべき役割が変わりますし、令和の時代に札幌で求められる公的病院とはなんなのか、広く議論するきっかけになればいいですね。

皆さんは市立札幌病院さんにどうなってほしいですか?またどうなるべきだと思いますか?よければご意見くださいね。

 

 

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