【2019年】札幌の緩和ケア、在宅緩和ケアの現状についての雑感

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

2011年から在宅医療や在宅緩和ケアに従事し、さらに2017年からは外来診療もはじめて本当に病気を問わずに色んな患者さんを診療させてもらっています。緩和ケアに関しても外来でも在宅でも場所を問わずにできる限り寄り添う気持ちをもって診ています。

さてそんな緩和ケア&在宅緩和ケアですが、実際に診療に従事しているかかりつけ医、在宅医からみた札幌の現状についてどのように感じているのか、まとまりはないですが雑感として色々書いていこうと思います。あくまで2019年5月の段階ですし個人的な意見ですので参考程度にして頂ければと思います。

一般の人にまだまだ緩和ケアや在宅緩和ケアが普及していない

これは日々の診療をしていてもやはり感じますね。まだまだ緩和ケアってなんなの?在宅で緩和ケアなんて無理でしょ?っていう風に考えている方が多いような気がします。

確かに興味のある方、情報収集を個人でできる方は知ることができますが、普通に治療をしている人や家族が緩和ケアや在宅緩和についての情報にアクセスするルートがないっていうのはまだまだ問題だなと考えています。

外来緩和ケアではかわらず訪問看護の導入が少ない

これも病院からの紹介であったり外来を緩和ケア目的で受診される患者さんをみて思いますが、外来通院で治療や緩和ケアを受けている患者さんへの訪問看護の導入が圧倒的に少ないです。

訪問診療でなくても優秀な、緩和ケアに長けた訪問看護師さんが札幌にはたくさんいるのに活用されていない現状をみるとやっぱり残念に思いますね。

当院の緩和ケア外来では患者さんの身体面、家族状況、金銭面での問題、病状予測を元に、必要な患者さんにだけ訪問看護師さんを紹介しています。

ホスピスから在宅復帰が少ない

ホスピスからの在宅緩和ケア依頼の患者さんは確かに一定数いますが、やはり病院に入院→在宅復帰、という風にはならない患者さんが多いのではないかと思います。入院後おそらく自宅に帰るという選択肢もあるんですよ、とかっていう情報が提供されていないのではないかと思います・・・入院でも在宅でもできる医療はほぼ一緒なのでどうせ生活するなら自宅で必要な医療を受けて生活した方がいいんじゃないかと個人的には考えていますので、一度ホスピスに入院した患者さんでももっと自宅で暮らす選択肢がとれるようになってほしいですね。

緩和ケア病棟の運営が不安定

市内の緩和ケア病棟を運営している病院が病棟閉鎖することがこの数年でちらほらありました。緩和ケア病棟を運営するための医療人材が札幌レベルの都市でも枯渇していることが原因かと思います。

2018年度の診療報酬改定ではホスピス運営に関して大きく改革されましたが、今後この方向性が進むのかどうかこれからの議論には注視していかないといけませんね。議論や診療報酬改定の行方によっては緩和ケア病棟を閉鎖する病院が増えてもおかしくないかも知れません。

もっと緩和ケアを受ける患者さんが安心して、ストレスなく入院できる入院施設が増えるといいのですがどうなるでしょうかね・・・・

かわらず西区、手稲区のホスピスは手薄

上記に関連してですがやはり札幌の中央区や豊平、白石、清田区などは緩和ケアを受ける土壌がしっかりしていますが、手稲や西区に関してはやはり緩和ケア病棟が手薄な状態がずーっと続いています。

今後の改善の見込みは・・・うーん、今は難しい気がします。

在宅緩和ケア専門の診療所が増えてきた

白石区、中央区に続き手稲区にも在宅緩和ケア専門の診療所ができました。患者さんや家族にとって、また地域にとって治療やケアの選択肢ができるのは喜ばしいかと思います。

ただ個人的には在宅医療=生活を支える医療、生活に密着した医療、であるはずであり患者さん自身をみていく総合診療であるべきと考えていますので、在宅医療の細分化、専門化というのはあまり医療の性質上も相反するものではないかと考えますが皆さんはどう考えますか?

 

 

2019年5月現在の札幌の緩和ケア、在宅緩和ケアを取り巻く状況について、1医療者からの雑感はこんな感じでした。これらのことについて何か聞きたい事などあればいつでも気軽に当院にご連絡くださいね。

 

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