公開日:2018年04月18日

これからは外来看護師の質が病院や診療所の評価を決める。より生活に密着したアセスメントができる看護師の評価とその育成が急務ですね。

こんにちは、本日も外来及び訪問診療中の札幌の在宅医@今井です。

看護師の仕事は病棟が主体?

皆さんは看護師の仕事って病棟業務が主だと思っていませんか?一昔前までは病棟業務で主力になる=その病院での看護師のキャリアのひとまずの目標であったと思います。

外来看護師はというと・・・・決して重要でない訳ではないですが、どちらかというと病棟とは違い少しゆっくり働きたい看護師さんやキャリアコースから少し外れてもいいので仕事と生活を両立させたい看護師さんが働く場所と思われていたのではないでしょうか?

外来看護の重要性が評価される時代がくる

ただこれからの時代は大きくその立場が変わります。病院にとって外来看護師の質=病院や診療所の評価に直結する、ということがすぐ近くまできています。

なぜならばやはりこれからの多職種連携や患者さんのアセスメント、看護の提供の最前線は病棟ではなく外来や地域の中・・・・フレイルな状態の高齢者をみてどうアプローチしたらいいか、介入すべきかしないべきか、どこに連絡をした方がいいのか、家族にはどう対応するのかなど本当に色んなことを考えながら仕事をしなければいけなくなるでしょう。医療機関によってはみなしの訪問看護も求められるかも知れませんし・・・ケモ中の患者さんのアセスメントも外来看護で非常に重要になってきますよね。

外来での看護師のアセスメントが十分でないと・・・

最近こんなことがありました。どうみても要介護2以上相当の患者さん、何度も病院に通院しているのに介護保険の紹介もない状態・・・家族の方が日に3度の食事の準備をしトイレまでの歩行もつきっきりの介助を行っていました。外来では全く介護保険の説明もされず3か月分の処方のみの経過観察・・・

他には末期のがん患者さんで緩和ケア外来に通院しているもののこちらも訪問看護や診療の提案全くなし、便秘や疼痛に苦しみみかねたケアマネさんからの連絡での訪問診療開始、とかも・・・

 

いずれも主治医はもちろん気がついてほしかったですが、外来看護が関心をもってきちんとしたアセスメントしており適切に各所に連絡などの対応していれば全く違った展開になったはずです。今回はこれらの何も支援を受けていなかった患者さんや家族さん達は特に不平や不満など病院に言う事はなかったですが、こんな事が繰り返し起こればその病院の評価が下がることは必至でしょうね。

 

繰り返しますがこれからは外来看護が重要視される時代だと思っています。より生活に密着したアセスメントができる看護師の評価とその育成が急務ですね。皆さんはどう考えますか?

 

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