公開日:2018年04月03日

施設からの救急搬送は止められない~どれだけ努力をしても無理なこともある・・・

こんにちは、札幌の在宅医@今井です。

当院は個人宅の訪問診療をずっとメインにやっています。施設系の訪問診療は頼まれればやりますが基本的には断ることが多いです。

というのもやっぱり施設での在宅って当院だけではどうにもならないことが多いんです。介護職員さんの質、看護師さんの対応、家族との顔のみえない関係などなど・・・・あまりにも不確定要素が大きいです。

なので基本的には付き合う施設を選んではいるのですがそんな数少ない施設の患者さんでもやっぱりこちらに連絡なく救急搬送されることがあります。

さらにそういう時って大抵介護士さんが予想をしていない場合・・・・・自室で亡くなっていたり呼吸が止まりそうであったりする場合が多いです。

そういう時こそ在宅医、と自分達は考えるのですが施設側の職員は必ずしもそうは考えません。ここのギャップは本当にこれまで何回も埋めようと努力をしてきていますが、施設職員が変わったり時間がたつと教育の効果が薄れ結局元通りに戻るのです。何かあったらすぐ搬送、と・・・・・

 

施設からの救急搬送は止められない~どれだけ努力をしても無理なこともある・・・

これは在宅医の力不足云々ではなく在宅医療の現実の一面としてきちんと認識しなければいけないと思います。といっても病院側の医療者にとっては理解に苦しむでしょうね。

<あの在宅医が入っているのになんでこんなCPAの状態で送られてくるんだ!?>

って・・・・うーん・・・・・

かくして良識ある在宅医は施設での質の高い在宅医療の提供を諦め施設在宅から撤退していくのでした。当院も何度言っても変わらない施設からは撤退しようかなと考えています。皆さんの地域はどうですか?

 

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