公開日:2018年03月14日

これでは在宅緩和ケアで酸素は使えない!?見直しが望まれる酸素療法加算~2018年診療報酬改定より

こんにちは、隙間時間で更新の宮の森の在宅緩和ケア医@今井です。

在宅緩和の領域において酸素療法がようやく診療報酬上で認められましたが、実際その中身をみてみると結構実臨床で運用するのはハードルが高そうです。

まずは資料みてみましょう。厚生省から発表された医科診療報酬点数表に関する事項からP174~

文言としてとりだします。(気になるところは今井が赤文字にします)

(17) 「注6」に規定する酸素療法加算は、悪性腫瘍と診断されている患者に対し、死亡した月において、在宅酸素療法を行った場合に算定する。在宅酸素療法を指示した医師は、在宅酸素療法のための酸素投与方法(使用機器、ガス流量、吸入時間等)、緊急時連絡方法等を装置に掲示すると同時に、夜間も含めた緊急時の対処法について、患者に説明を行うこと。酸素療法加算を算定した月については、区分番号「C103」在宅酸素療法指導管理料、区分番号「C107」在宅人工呼吸指導管理料、区分番号「C157」酸素ボンベ加算、区分番号「C158」酸素濃縮装置加算、区分番号「C159」液化酸素装置加算、区分番号「C164」人工呼吸器加算、区分番号「J018」喀痰吸引、区分番号「J018-3」干渉低周波去痰器による喀痰排出、区分番号「J024」酸素吸入、区分番号「J024-2」突発性難聴に対する酸素療法、区分番号「J025」酸素テント、区分
番号「J026」間歇的陽圧吸入法、区分番号「J026-2」鼻マスク式補助換気法、区分番号「J026-3」体外式陰圧人工呼吸器治療及び区分番号「J045」人工呼吸は算定できない

 

という訳で実臨床で迷うところは

①在宅緩和対象の患者さんで病院でHOT装着し退院した患者さんは慢性呼吸不全つけて酸素指導管理料算定してみていくの?

②死亡した月に算定するとあるが死亡月しか認められないのか。その場合経過が2か月にまたがった場合はどのように請求すればいいの?

③慢性呼吸不全をつけて請求するなら結局今まで通りの請求でかわらないですよね?それとも癌終末期と病名でついていたら在宅酸素の指導管理料は全部返戻になるの?

④訪問診療料の加算ってことは外来で見ていく場合は酸素指導管理料でOKということでしょうか?

ということで絶対これ

4月の実運用までには解決しないような気がします

3月下旬に国保や社保に聞いてみますが実際返答が明確になければ使用できないわけで・・・・結局使用の差し控え、とならなければいいんですがどうですかね?中途半端に使用して<返戻だ!>とかってならなければいいですが、これだと絶対支払側ともめそうですね・・・

 

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