ユマニチュード×在宅医療

レセプトが・・・・・・事務の皆さんごめんなさい・・・

こんにちは、レセチェックが遅い在宅医@今井です。昨年(一昨年だったでしょうか)認知症のケアの技法でユマニチュードが盛んに流行していましたが皆さん知っているでしょうか。訪問看護師さんとかはもちろん!!というに決まっていますが、そうは言わずに一度そのケアの方法を確認だけしてみましょう。

認知症 on lineより 暴言が消えた!魔法みたいな認知症ケア「ユマニチュード」って? https://ninchisho-online.com/archives/836/

ユマニチュードとは、フランス生まれの新しい認知症ケアの手法。特別な治療もなく、わずか1分程度で驚くほどの効果をもたらすと、注目を集めています。うつ状態や暴力的になったりする人も、ユマニチュードを通すと穏やかになることから「魔法のよう」と紹介されることも多いようです。もちろんユマニチュードの中身は魔法ではなく、具体的な技術に裏付けられた、誰にでも習得できる介護の方法です。その中身を見てみましょう!

目次 [非表示]
1 ユマニチュードとは?
2 「見る」「話しかける」「触れる」「立つ」の4つの基本柱2.1 見る
2.2 話しかける
2.3 触れる
2.4 立つ
3 ユマニチュードでNGな行動とは
4 ユマニチュードの効果とは?
5 さいごに

ユマニチュードとは?
ユマニチュードは、「ケアする人とは何者か」という哲学に基づく、認知症ケアの手法。今から約35年前、体育学を専攻するふたりのフランス人、イブ・ジネストさんとロゼット・マレスコッティさんによって作り上げられました。
見る、話す、触れる、立つというコミュニケーションの4つの柱を基本とし、150を超える技術から成ります。現在フランスでは400を超える医療機関や施設が、ユマニチュードを導入しています。今ではドイツやカナダなどでも導入され、世界中に広まっており、日本にも2011年から導入されました。
国内でも多くのメディアで取り上げられ、医療・介護の現場でいまだ注目を集めている認知症ケアです。

「見る」「話しかける」「触れる」「立つ」の4つの基本柱
ユマニチュードの基本は、4つの手法を組み合わせて行うことです。具体的には「見つめながら会話位置へ移動する」「アイコンタクトが成立したら2秒以内に話しかける」といった150の手法があり、全国での講演会や研修会を起点に広まっています。
見る
ユマニチュードでも特に大事とされている「見る」。認知症になると人よりも視野が狭くなるため、まずは本人の視界に入って存在を認識してもらうことが大切です。
同じ目線の高さで、20cmほどの近距離で、親しみをこめた視線を送ります。ユマニチュード考案者のジネスト氏曰く、「見ないのはいないのと同じ」。視線を合わせることで、言葉で説明するよりも早く、確実に「私はあなたの味方です」ということを伝えられます。
話しかける
ユマニチュードではたとえ反応が返ってこない方に対しても、積極的に話かけ、常にポジティブな言葉を加えます。ケアをするときも「今からお口の中を綺麗にしますね」「お口を開きます、さっぱりしますよー」「綺麗になりましたね、気持ちいいですね」と、実況するように、ゆっくりと声がけをします。そうすることで、単なる「作業」ではなく、心の通った「ケア」になります。
触れる
人間関係を親密にさせる上でボディタッチは非常に効果的と言われていますが、ユマニチュードでも、触れることを推奨しています。ケアをする時本人の背中や手を優しく包み込むように手のひらを使って触れることで、安心感を与えます。
この時、忙しく無言で触れてしまうと逆効果で、本人に不信感を与えかねません。優しく声を掛けながら、そっと触れることが必要です。
立つ
ユマニチュード考案者のジネスト氏が、「自分の足で立つことで人の尊厳を自覚する」と語っている通り、ユマニチュードでは最低1日20分は立つことを目指しています。立つことで、筋力の維持向上や、骨粗鬆症の防止など、身体機能を保つ効果があるのと、他の人と同じ空間にいることを認識することで、「自分は人間なのだ」という実感にもつながります。

ユマニチュードでNGな行動とは
ユマニチュードケアで「やってはいけないこと」として、以下のような行動が挙げられています。
腕などを突然「つかむ」
視界に入りにくい「横や後ろ」から声をかける
無理やりに立たせようとする
介護する立場からすると何気なく行うことでも、認知症を持つ本人にとっては不安や恐怖を煽る行動として捉えられます。意識して避ける必要がありそうです。

ユマニチュードの効果とは?
認知症の人を「病人」ではなく、あくまで「人間」として接することで、認知症の人と介護者に信頼関係が芽生え、周辺行動が改善する効果があるといいます。実際にユマニチュードを試した家族からは、驚きの声が上がっています。
・入浴のたびに大声を上げていた認知症の母から『ありがとう』と言われた
・寝たきりの祖父が歩くことが出来た
また、下記はジネスト氏が来日して実際の介護現場でユマニチュードを実践しているところを特集した動画です。ユマニチュードの技法の効果に驚きます。


さいごに
「人は見つめてもいい0;・l9らい、誰かと触れあい、言葉を交わすことで存在する」というユマニチュード。認知症の人々だけではなく、子供さんから大人まで、全年齢のコミュニケーションでヒントになる部分も多いですね。

 

 

ってこの内容・・・・・・えぇ、在宅医療では必須の技術だし、自分は意識していなかったですが当たり前のようにやっていたな、ってその時感じましたが皆さんはどうでしょうか?癌の末期の患者さんであっても自宅のベット再度で目線を同じ高さにするとか、必ず診察では体をしっかりと触ってあげて非言語的なコミュニケーションを大事にするとか、常に話しかけできるだけ笑いをおこせるようにするとか(1訪問1笑いはマストです)・・・・・・・ひとまず自分としては世界のスタンダードからずれてなかったんだなぁと再確認できたのは良かったのです。

が、最近になり意外にこの4つの技法、意識して使っている在宅医療者って実はそんなに多くないんじゃないかなって色んな現場をみて思うようになってきました・・・・・・ユマニチュード≒認知症の患者さんにだけ適応、って考えるのではなく全ての在宅患者さんのスタンダードなコミュニケーション技法となってほしいですね。ユマニチュード×在宅医療の講習会とかってあったら参加してみたいですがだれかやらないでしょうかね・・・・

 

さて本日は先日訪問させて頂いたヒロクリニックの英先生の記事がありましたので紹介させて頂きます。書いている内容、よく共感できますね!!是非一度読んでみてください。

cocomedica より 超高齢社会に求められる「総合的なかかりつけ医療機関」とは何か。 -医療法人社団三育会 院長 英 裕雄- https://cocomedica.jp/interview35/

JR大久保駅から徒歩5分程度の場所にある医療法人社団三育会 新宿ヒロクリニックでは現在、訪問診療・外来診療・往診の3つの診療を行っており、内科・整形外科・皮膚科・がん緩和・総合診療・訪問リハビリなど幅広い診療によって地域住民の医療を支えています。介護保険法が制定される前年の1996年に在宅診療中心の診療所を立ち上げた院長の英先生は、現在の在宅医療の基礎を築き、さらに現在の在宅医療の体制構築、人材育成に大きな影響を残されています。
そんな在宅医療のプロフェッショナルである英先生が、在宅医療の専門クリニックから、あえて外来診療や緊急往診を始められた経緯や、今後の高齢化社会における医療のあり方についてお話を伺いました。

<ドクタープロフィール>

 

▲英裕雄(はなぶさ・ひろお)先生

医療法人社団三育会 新宿ヒロクリニック 院長

慶應義塾大学商学部卒業後、医学の道を志し千葉大学医学部へ再入学し1993年卒業。浦和市立病院(現さいたま市立病院)にて研修後、1996年に曙橋内科クリニック開業。1999年医療法人曙光会理事長に就任し落合・代官山に分院展開。その後2001年に医療法人曙光会譲渡、新宿ヒロクリニックを開業する。医療法人社団三育会の理事長に就任し、銀座、本郷、麻布に分院展開を行い地域医療に貢献する。
2015年に新宿院を大久保に移転。現在は新宿ヒロクリニックとがん専門の東京がんサポーティブケアクリニックのみに集中し、訪問診療だけではなく外来診療(内科・整形外科・皮膚科・がん緩和)、緊急往診などの地域医療を幅広く行っている。

 

1996年、在宅医療の黎明期に専門クリニックを開院

-先生が開業された1996年は介護保険法がスタートする前年ですね。

そうなりますね。当時は在宅医療を行っているクリニックがほとんどなかったのですが、今後の高齢化社会を考えた際に需要はきっと大きくなると思い、在宅医療を中心とした診療所として開業しました。開業後は色々と苦労もありましたが、患者のニーズにあわせた医療サービスを提供し続けることで患者数も順調に伸びて、数年後には分院展開するなど、開業時から徹底して地域に密着した在宅医療を提供することを心掛けてきました。

 

-英先生のもとで在宅医療を学ばれた先生も多いと伺いました。

当時は在宅医療を行っているクリニックが少なかったので、在宅医療を始めたいという先生が見学に来られることが多かったです。また在宅医療分野を発展させるためには人材育成が必要不可欠でしたので、看護師やスタッフについても教育や研修に力を入れてきました。
現在は医学部生の受け入れも積極的に行っており、ちょうど今年度も30名ほどが実習に来ています。当院には現在、医師・非常勤医・看護師・スタッフを含め80人以上が在籍していますが、マニュアル作成、業務分担などを行い、効率的な運営を目指しています。

 

-スタッフさんが80人もいらっしゃるのですか!?かなり大所帯ですね!

現在は幅広い地域医療を提供する「総合的なかかりつけ医療機関」を目指しており、在宅医療とあわせて内科・整形外科・皮膚科・がん緩和といった外来診療や往診も行っているため、非常勤含めて34名の医師と看護師、理学療法士、介護相談員、管理栄養士、事務、受付、医療アシスタントといった様々な職種が在籍しています。様々な診療形態をとっているため自然とこうなりました。

 

 

▲「在宅医療の黎明期を支えた先生方がいらっしゃり、僕らは在宅医療の第二世代だと思っています。」と話す。英先生のもとで学び、在宅クリニックを開業された“第三世代”の先生も多い。

 

誰でも受けられる「総合的なかかりつけ医療機関」としての新たな船出

-在宅医療とあわせて外来なども行うようになられたきっかけを教えてください。

20年間在宅医療を行う間に、様々な環境の変化がありました。それに伴い、今まで提供していた形の診療を続けることが難くなってきたと感じるようになったのです。当時は看取り、ターミナルケア、がんなど重症な患者を中心に診療を行っていたのですが、在宅医療の診療内容や診療点数が次第に細分化・専門化されていく中で、症状や患者の希望にあわせて柔軟なケアやサポートを提供するということが認められなくなってきました。

診療点数は高くなっていったのでクリニックの運営上の面ではプラスだったものの、自分が思い描く在宅医療を続けるためにはどうしたらいいか、と考えるようになりました。

 

-診療制度によって柔軟な診療ができなくなったということでしょうか。

もちろん制度だけの問題ではありません。患者を取り巻く生活環境の変化も関係しているでしょう。少し前までの高齢者はご家族と一緒に過ごしている方が多かったのですが、今は独居の方も増えていますし、介護保険に入っていない方、生活保護を受けている方などもいます。

高齢者の生活が、昔に比べて経済面、生活面、家庭環境面において多様化してきたことで、画一的な診療だけでは患者のニーズを満たせなくなってきたと感じるようになりました。そこで、在宅医療を受けていない高齢者もしっかりサポートできる医療体制を作りたいと思い、3年ほど前から総合的なかかりつけ医を目指して外来診療や往診も始めました。外来診療から在宅医療を始められるクリニックは多いですが、逆のパターンは、かなり珍しいですね。

 

かかりつけ医が提供するのは治療ではなく「生活の持続性」

-実際に外来や往診を始めてみていかがでしたか。

症状の話だけで見れば、重い方から軽い方にシフトするのでスムーズにいくかなと思ったのですが、とても難しいということが分かりました。在宅診療の場合、医師が自宅に行けば「先生が来てくれれば安心だ」という患者や家族との信頼関係があったのですが、緊急往診という立場で自宅に駆けつけた場合、「先生なんていらない」「入院もしない」といった風に医療介助を求めない方も多かったのです。

 

-医療へ対する捉え方が違っていたのですね。

さらに、緊急往診で行った先では入院や介護に対して準備をしてないことがほとんどです。往診の結果、急遽入院が必要となった場合には、私たちが介護保険を申請したりケアマネを探したり、また救急車を呼ぶほどではないもののタクシー代は出せないという際には診療車で病院に連れていくなど、とにかく在宅医療以上に幅広いサポートが必要になったのです。そのため当院の外来診療では、診察だけではなく介護や自宅での生活のサポートなども幅広く行うようになっていきました。

 

-最初はかなり大変だったのではないでしょうか。

在宅医療では9割以上の方々にご満足いただけたのではという気持ちがありますが、往診に関しては、正直まだまだだと感じています。治療後に普通の生活を送れるようにサポートができたかというと、今でも1勝3敗くらいではないでしょうか。

 

-緊急往診をした高齢者は普通の生活に戻れないことが多いのですか。

緊急往診といっても肺炎や腰痛など一般的なものがほとんどなのですが、家庭環境や経済力などの問題もあって治療後に普通の生活に戻れないことも多いのです。こうなってくると、医学の知識だけでは戦えないですよね。在宅医療だけではない幅広い地域医療に携わることで、我々が本当にやらねばならないのは、治療の提供ではなく「生活の持続性」を提供することだと感じるようになりました。

 

日本の地域医療の課題となる、高齢化・多様化・国際化

-「生活の持続性」を提供できる地域医療とはどんなものでしょうか。

「生活の持続性」とは、安定的に生活することができる環境です。往診や外来も含めて幅広い地域医療に携わるようになった今思うことは、地域包括ケアが推進されているものの、そもそも在宅医療を受けてない高齢者が実はかなり多いということです。本来在宅医療とは、患者や家族の生活を円滑にするなど療養生活を向上させることが目的だということを考えると、現状の地域医療ではまだまだ不足していると感じています。

ちなみにここ大久保地区は、現在9,000人程度の住民がおります。うち高齢者は16%程度と全国平均27%に比べて少ないものの、そのうち40%が独居の方となっており、全国平均20%をかなり超えています。また海外の方も37%と多く国際化も進んでいます。東京の中でもとびぬけて国際化が進み、さらに独居老人も増えている大久保の現在の姿は、これから日本が進んでいく姿をあらわしているようにも感じています。

▲20年の間には地域性のあり方も変化しているそう。「国際化が進むにつれて“貧困”と“独居”はより日本にとって重要なキーワードになっていくと思います。当院がある大久保はその最先端をいっているかもしれませんね。」と話す

 

-日本全体が大久保地区と同じようになる可能性がある…?

ええ、面白いデータがあるのですが、ここ8年ほどの当院の在宅医療患者の推移を見ると、受け入れは一切断っていないのに450人前後をずっと推移しています。しかし外来診療でやってくる高齢者はここ3年で数倍以上にどんどん伸びてきています。在宅医療患者が増えない理由には、もちろん在宅医療クリニックが増えていることも背景があるとは思いますが、しかしそれ以上に高齢化は進んでいるはずです。

高齢者は今、実際にはどんな医療を受けているのか?この辺りの「リアルな現場」をもっとよく見て深く考えないといけないと感じています。

 

-これからの日本の在宅医療・地域医療における課題ですね。 

私が在宅医療を始めた当初は、重症の方だけではなく中・軽症の高齢者もいらっしゃいましたが、ここ数年は重症者や看取りのケースが多くなってきています。高齢者向けの医療サービスを全方位的に整備するのであれば、在宅医療はもちろんのこと、より多角的な地域医療が必要になっていくでしょう。私自身もまだまだ試行錯誤の段階ではありますが、これからやってくる超高齢社会に向けて、在宅診療・外来診療・往診、さらに介護や生活面のフォローなど、幅広い医療・介護サポートを多職種連携によって実現し、患者一人ひとりのニーズにあった地域医療を提供したいと考えています。


取材後記

ここだけの話、英先生の取材を始めた際に少しだけ思考停止しそうになりました。なぜなら先生のお話が、在宅医療にとらわれない地域医療の先の先を見ていたからです。確かに今、日本は高齢化だけではなく様々な課題を抱えています。独居、年金や保険といったお金、生活保護、国際化…。訪問診療、外来、往診といった幅広い診療を手掛けられることで、英先生は様々な高齢者医療の現実を見てこられているだと思います。今回はご多忙ゆえ短い時間しかお話を伺えなかったのですが、ぜひ次回、もっともっと詳しくお話を聞かせていただきたいと思いました。

 

 

ヒロクリニックさん訪問してこれからどんどんクリニック訪問して色んな地域の在宅医療をみてみたいなと感じました。今年は全国の在宅医療機関みにいけたらと個人的には思っています・・・