公開日:2017年03月30日

選択と集中の時代

まだまだ風邪ひかないように気をつけないといけない天候ですね・・・

 

こんにちは、先日ニュースをみていたらこんな記事ありました。おそらく道民の皆さんなら聞いたことあるんじゃないかなと思います。

「人口減少で広がる廃線=地方路線、県負担で存続も-国鉄民営化30年」 http://www.jiji.com/jc/article?k=2017032900666&g=soc

JR各社の発足から30年を迎える中、人口減少が進む地方で廃線の動きが広がっている。JR北海道は昨秋、全路線の約半分について「単独では維持困難」とする事業見直し方針を発表。広島県と島根県を結ぶJR三江線は2018年4月に廃止となる。一方、福島県会津地域を中心に走るJR只見線は、自治体が線路や土地を保有する「上下分離方式」の導入により運休区間を復旧させる方向だ。
JR北海道は16年11月、全24線区のうち13線区(1237キロメートル)が「維持困難」と表明した。特に乗客が少ない線区は廃止してバスなどに転換することを提案。他の線区も上下分離や運賃値上げを検討し、それが難しい場合は他の交通手段への切り替えを探る考えを示した。
同社は沿線自治体と話し合いを進めるため、協議会を各地で設ける意向。しかし、「存続が基本。まずは国に支援を求めるべきだ」と反発が強く、ほとんどの地域で手付かずとなっている。
広島県三次市と島根県江津市を結ぶ三江線は、乗客の減少や、たびたび豪雨被害を受けたことを踏まえ、JR西日本が16年9月に廃止方針を発表した。沿線市町はバスなど代替交通の確保に取り組むことを決め、運営主体やルートについてJR側などと議論している。
一方、福島県会津若松市と新潟県魚沼市をつなぐJR東日本管内の只見線は福島県内の一部区間が豪雨被害で不通となったが、同県が多くの財政負担をすることで復旧させる方針だ。上下分離方式の導入により線路や駅舎の管理、除雪の経費が毎年2億1000万円掛かる見込みで、7割を県、3割を会津地域の17市町村が受け持つ。
県の担当者は「生活の足となっているのに加え、全国や海外から観光客が来ているので交流人口の拡大につなげたい。単なる一つの路線ではなく、地域のシンボルだ」と強調する。(2017/03/29-12:40)

 

このJR北海道の赤字の金額が単年で230億弱と言われている時代、「存続が基本」っていう考えは正直難しいかと個人的には思います。地方切り捨てか!!って話になるのかと思いますが、正直これから先の少子高齢化が顕著な時代、あと30~50年は限られた資源や人財をどの分野にどれだけ効率的に投与するかっていう選択と集中の時代ではないかと・・・・・ここら辺の話、もっと国がきちんとしていかないといけませんよね。

さてそれと関連してですが、在宅医療(医療全般でもいいですが)に関してもやはり現在の制度を全て維持するのはまず難しくなるのは必須だと思います・・・・・自己負担の増加、保険給付範囲の制限、フリーアクセスの制限、使用できる薬剤の制限・・・・などなど必ずこの何年かで抜本的な改革がでてくると思っているのは自分だけでしょうか?(医療の)赤字路線を切り捨てる、とは言いませんが保険診療のスリム化の話題はつきないでしょうね。

 

と思って色々みていたらそれに付随して気になる記事があったのでご紹介します。

↓m3より https://www.m3.com/news/iryoishin/515935

院外と院内処方、調剤報酬に6.6倍の開き

かかりつけ薬剤師、医薬分業に厳しい改定予想

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 解熱鎮痛剤・抗生剤を7日分処方した場合、院内調剤では27点だが、いわゆる門前薬局の調剤では105~110点、かかりつけ薬剤師・薬局での調剤は178点で、約6.6倍の開きがある……。

2018年度の調剤報酬改定に向けてキックオフとなった、3月29日の中央社会保険医療協議会総会(会長:田辺国昭・東京大学大学院法学政治学研究科教授)で提出されたのが、院内処方と院外処方の調剤報酬の差が大きいことを示す資料だ(資料は、厚生労働省のホームページ)。

(2017年3月29日中医協総会資料による)

2016年度診療報酬改定では、大型門前薬局の点数は引き下げになったほか、「かかりつけ薬剤師・かかりつけ薬局」が評価され、単なる調剤業務がメーンの薬局には厳しい改定となった。2018年度改定でも、「対物業務」から「対人業務」へという流れが続くほか、院内処方と院外処方の調剤報酬の差に厳しい目が向けられ、医薬分業そのものに懐疑的な意見も診療側から出され、薬局にとって厳しい改定になる様相を早くも呈している。

29日の総会で具体的に上がったのが、患者の服薬情報の一元的・継続管理などを評価する点数として2016年度改定で新設された「かかりつけ薬剤師指導料」「かかりつけ薬剤師包括管理料」の要件見直し。患者の同意を得ることが前提だが、安易に算定されている現状もあるとされ、多剤投与や高齢者など、自身で服薬管理をしにくい患者に算定対象を限定する案が出された。

 松本氏「医薬分業ありきで議論しなければならないのか」

2016年度調剤報酬改定では、患者の服薬情報の一元的・継続管理、重複投薬・残薬管理などを行う、薬剤師の「対人業務」が評価された(『「薬局改革の元年」、2016年度改定』『「かかりつけ薬剤師」の有無で点数に大差』を参照)

厚労省は、「かかりつけ薬剤師指導料」「かかりつけ薬剤師包括管理料」の施設基準の届出や、「重複投薬・相互作用防止加算」の算定回数が増加するなど、「対人業務」の充実が進みつつある現状を示すデータを提示。しかし、診療側と支払側、それぞれから厳しい意見が出た。

特に診療側が問題視したのは、前掲の「調剤報酬の比較について」のほか、下記の「薬局の特徴ごとの機能」だ。

(2017年3月29日中医協総会資料による)

日本医師会常任理事の松本純一氏は、これらの資料に対し、「患者に向き合って丁寧に向き合って対応する、かかりつけ医のモチベーションを下げ、傷つけるものだ。『患者本位の医薬分業』というが、『患者本位の調剤』を目指すのではないか。医薬分業ありきで議論しなければならないのか」と問題提起した。2剤以上の内服薬を一包化した場合などに算定できる「一包化加算」も、院内処方には設定されていないなどの問題も指摘。院内処方と院外処方の調剤に係る報酬が整合性に欠ける問題は、日医副会長の松原謙二氏、全日本病院協会副会長の猪口雄二氏からも挙がった。

こうした指摘に対し、厚労省保険局医療課薬剤管理官の中山智紀氏は、医療機関の全体業務における調剤の評価と、独立した薬局における調剤業務の評価については、「少し観点が違う部分があり、その点を踏まえて検討していく」と回答。「薬局の特徴ごとの機能」の資料については、患者の服用情報の一元的・継続的管理、残薬管理、重複投薬の防止などにつなげ、患者本位の医薬分業に取り組むべきという視点からまとめたと説明した。

松本氏の発言に、連合「患者本位の医療を確立する連絡会」委員の花井十伍氏は、「医薬分業は患者本位になるという前提を覆す議論」と指摘。医薬分業を推進してきた中で、患者本位ではない部分もあり、その問題点は当然議論すべきだが、「医薬分業が目指すべき形であることを前提に、事務局(厚労省)が毅然として対応しないと、ぶれた議論になる」(花井氏)。

 中川氏「抜けていたのは、分業の担い手は営利企業という視点」

これを受けて発言したのは、日医副会長の中川俊男氏。「医薬分業は患者のためになる、という思いで仕組みを作ってきたが、決定的に抜けていたのは、分業の担い手が、営利企業であるという点だ。製薬企業も同様だが、公的な国民皆保険のプレーヤーとしての自覚があるかどうかが、(非営利の医療機関と)決定的に違う」などと述べ、昨今の調剤医療費の伸び、特に大手調剤薬局チェーンに財源が集中し、莫大な内部留保があることを問題視。「薬局の特徴ごとの機能」の資料についても、副作用のフォローアップをはじめ、より適切にできるのは院外処方より院内処方であると指摘。

さらに中川氏は、「かかりつけ薬剤師指導料」の算定は、かかりつけ薬剤師が対応する場合に限られることを踏まえ、かかりつけ薬剤師以外が対応した場合でも同指導料を算定しているケースなどがあれば、「ゆゆしき問題だ。算定要件が甘かったのか」とコメントした。

中山管理官は、「かかりつけ薬剤師指導料」は、あくまでかかりつけ薬剤師しか算定できないとし、個別指導などの場で確認していく方針を表明した。

 幸野氏「調剤報酬の目的と現場が乖離」

調剤報酬には、支払側も厳しい目を向けた。全国健康保険協会理事の吉森俊和氏は、「多剤投与や重複投与は非常に悩ましい問題」と指摘。薬局による服薬管理は重要だとし、「かかりつけ薬剤師指導料」が実際にどんな成果を挙げているのか、そのデータを丁寧に分析する必要があると指摘。

健康保険組合連合会理事の幸野庄司氏も、「かかりつけ薬剤師指導料」について、「調剤報酬の目的と現場の動きが乖離していると聞く。かかりつけ薬剤師を『取りに行く』のではなく、患者の方から『あなたにかかりつけ薬剤師になってもらいたい』と言われるのが、本来の在り方」と指摘。さらに同指導料の対象は、多剤投与、認知症、高齢者など自身で服薬管理しにくい人を対象にすべきとし、「たまたま風邪で来た患者に対し、かかりつけ薬剤師になるよう、同意を求めることがあってはいけない」(幸野氏)。

一連の指摘に対し、日本薬剤師会常務理事の安部好弘氏は、「患者から選ばれる薬局」になる動きが高まるなど、2016年度調剤報酬改定で薬局は変わりつつあることに理解を求めた上で、「実態調査を踏まえて、さらに伸ばすべきところ、あるいは見直すべきところはどこかを十分に議論してもらいたい」とエビデンスを基にした議論を求めた。

そのほか幸野氏は残薬問題についても言及。2016年度改定で、医療機関が発行する処方せんに、薬局で残薬を確認した場合、どう対応すべきかを医療機関が指示するチェック欄が新設された(「医療機関へ疑義照会した上で調剤」もしくは「(残薬調整後に)医療機関へ情報提供」のいずれかにチェック)。「疑義照会しないと処方変更できないのはおかしい。まず処方変更して、後から医療機関に報告すればいい」と見直しを要望。

松原氏は「残薬が出る場合、飲み忘れたのか、薬が合わなかったのかなどの理由が考えられ、単に量を調整すればいいという問題ではない」とし、それは薬の作用等も理解して医師が行うべきであり、チェック欄は必要と答えた。安部氏も、薬局から医療機関に疑義照会をするのが基本とし、「医師と薬剤師が情報を共有することが重要であり、それをどう効率的に行うかが課題」との考えを示した。

 

 

調剤業務が「詰める作業」から「対人への作業」となるべきと常々言っていますが中々進みませんね。ただこちらは先を考えたら必ず薬剤師さんの対人業務、必須となってくるのは間違いないと思います。院外薬局さんがその価値を示すのは絶対在宅のフィールドが一番力を発揮できるって思いますが・・・・・皆さんはどう考えますか?

 

さあ終わろうと思ったら先日訪問したヒロクリニックの英先生の記事見つけました。興味のある方いましたら是非ご一読ください。先生の笑顔とっても素敵ですね。

超高齢社会に求められる「総合的なかかりつけ医療機関」とは何か。 -医療法人社団三育会 院長 英 裕雄- https://cocomedica.jp/interview35/