なぜ総合診療医(≒在宅医)が必要なのか

あっという間に今日も1日が終わりました・・・・・

 

こんばんは、今日は忙しくて&精神的にかなり疲れましたのでブログの更新は面白そうなニュースのピックアップにて終了にしようと思います。

m3の記事からなぜ総合診療医が必要なのか、の議論です。自分の中では総合診療医(=在宅医)は”複雑にからみあった医療と介護の両者の問題を、その患者さんを中心とした視座からみれるから”必要なんだと思います。たとえば手術→術後経過→感知、といった若い人を対象とした医療とは別に、高齢者は治療→ADL低下→介護必要→リハビリ→生活獲得→再度治療→・・・・・・・といったサイクルが延々と続きます。この経過の治療や終末期に向けての意思決定って、やっぱり病院の専門家の先生より家庭医や在宅医のDrの方が得意なんじゃないかなと思いますが皆さんどう考えますか?

 

m3より https://www.m3.com/news/iryoishin/500164

総合診療、「教育」が必要な理由は?◆Vol.2

先進医療と地域医療、一人でカバーできず
スペシャル企画 2017年2月5日 (日)配信司会・まとめ:橋本佳子(m3.com編集長)

【林】 確かに、大学病院の医療は臓器別で、より細分化が進んでいます。一方で、患者は複数の疾患を持っていることが多い。しかも、まだ診断が付かない患者をどの診療科が診るのか、という問題もあります。

さらに私は、大学病院から今の原土井病院に移り、最近気づいたのですが、大学は「医学」は教えてはいても、「医療」を教えていない。これは「学問」と「学習」の違いでもあります。目の前に来る患者は複数の病気を持っており、日々自らが「学習」していかないと対応できません。

【田妻】 我々は今、加速度的に変化する局面にいます。大きなうねりの最中で人を育てていくというミッションは、重く難しい一方、やりがいも当然あります。

例えば、今から10年ほど前に、消化管のESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)が高度医療として導入されましたが、今では既に特殊な技能ではなくなってきます。高度医療の進化、普及のスピードは早い。その流れを知らないまま、ジェネラリストとして育っていくのは矛盾があります。物事の進化をリアルタイムに把握し、かつ自分の立ち位置を見失わない。そうしたマインド、姿勢を養うことも、総合診療の教育には必要です。

【丸山】 それは先生方が、地域をしっかりと見つめているからだと思います。地域の有り様が変わることを考えながら、医療職を全うするにはどうすればいいかを考え、現実に動いている証です。

【前野】 私も先生方の意見に賛成なのですが、いつも問題提起されるのは、「なぜ総合診療能力を教育しなければいけないのか」です。先生方が言われたことに対し、多くのドクターは賛成するのですが、「長年臨床に従事していれば、自然と身に付く」と言われる。改めて教育したり、一つのキャリアとして追求することにはなかなか理解が得られにくいのです。

その際、説明するのが、医療は非常に進歩しており、一人の医師が先進医療と地域医療の両方をカバーできなくなってきたことです。江戸時代は、内科医と外科医の区別すらなかった。しかし、今は消化器の中でも、胃と大腸に専門が分かれていかないと、最先端の医療にキャッチアップするのは難しいでしょう。自分の専門領域を極めるならば、必然的に領域は狭くせざるを得ません。

では専門特化した先生方が、なぜ困っていないのか。それは働く場所を選んでいるからです。「狭い」担当領域でも困らない施設で働いているのです。また「地域」というものを、ご存じない先生も少なくありません。目の前にいるのは、自らが病院まで足を運び、診察室の椅子に座ってくれる、あるいは救急車で搬送されてくる、自分の専門領域の病気を抱えた患者。年齢・性別も、抱える健康問題もバラバラで、患者だけではなく、その家族や地域住民も含めてカバーするプライマリ・ケア医の活動に触れる機会はあまりありません。

余談ですが、最近印象的だったのは、うちの医学生が地域医療実習に行って、「90歳のおばあさんが元気に歩いていて驚いた」と言ったことです。普段の大学病院の臨床実習で診るのは、入院適応のある患者さんばかりですから、自然とそういうイメージになってしまうのでしょうね。

自分の守備範囲で困らない、むしろ自分の強みを発揮できる施設で働いている医師は、外にそうした世界があることをあまり認識せずに診療しています。結果的に、総合診療専門医の存在やその教育の必要性を感じていないのです。

しかし、これからの医療は、これまで以上に地域で重症かつ複雑な患者を診なくてはならず、かつこれまで以上に複雑な問題を、少ない医療資源で対応していかなければいけない。その意味で地域医療に求められるレベルは上がっているので、やはりそれにフォーカスした人材を体系的に、計画的に育てていかなければいけません。

【丸山】 それに付け加えると、医療のリソースに対する基本的な考え方に相違があるのではないでしょうか。我々は「医療は公共財」と考えています。「自分のもの」ではなく、「皆のもの」。医療リソースは大切に効率的に使わなければいけません。この発想を持っているか否かの相違は大きい。

さらに最近、あまり言われなくなってきましたが、東日本大震災の際、「ジェネラリストをもっときちんと育成しておけば、より的確に対応できたのではないか」といった思いがあり、私自身はいまだ反省しています。そこでは急性期もですが、実は慢性期医療の継続がより大きい問題になると考えています。今後、南海トラフ地震なども想定されているので、総合診療専門医の育成については、災害対策という視点からも真剣に考えていく必要があるでしょう。

司会 先生方のお話をお聞きしていると、総合診療専門医の必要性については意見が一致しています。

【丸山】 一致しているからこそ、二つの学会は一緒にやってくることができたのです。病院、あるいは診療所で働く時は、それぞれプラスアルファの、積み上げた部分が必要です。ただ、今、議論しているのは、基盤部分の「基本領域」としての総合診療専門医なので、共通しているのは当然です。

【林】 基盤部分は共通。そして私も実家は開業医だったので、分かるのですが、診療所では検査でもある程度しかできず、「いったい何科に紹介したらいいのか」と迷う時があると思うのです。その際に、病院にも総合診療専門医がいれば、助かるでしょう。

【丸山】 どんどん患者像が複雑になっています。急性心筋梗塞などと診断が分かる場合には問題ないのですが、多くの問題を同時に抱えている人が現実には多い。その時に、総合診療を学んだ家庭医から、総合診療を学んだ病院勤務医へのバトンタッチか、あるいはその逆が一番効率よく、うまく行くでしょう。

 

 

今日は訪問看護師さんから「この患者さんの薬減らせませんか」って電話で連絡ありました。確かに減らせそう・・・・自分が確認し忘れていること教えてくれる看護師さん、有難いですね・・・・・