公開日:2016年06月20日

ラッセンのジグゾーパズルみたいにばらばらですが・・・・

でk今日も大雨ですがこれって今週1週間を暗示しているんでしょうか・・・

↓↓12時の撮影です

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こんにちは、本日も盤渓の道を通りながら記事書いていますが相変わらず看護師さん、みごとな飛ばしっぷりで後部座席で程よく気持ち悪くなっています。車でのカルテ書きや書類作成に関してはもう5年程していますが、道の状態によってはものすごーく車酔いしますね。特に冬なんて夏の比じゃありません(それでも最初に比べればだいぶ慣れましたが・・・・)訪問診療では移動時間を無駄にしないため細切れの時間をうまく使う必要ありですが正直自分はまとまった時間で集中的に仕事をこなしたいタイプ・・・空き時間はカルテとブログ書くのに使うと決めています。

さて皆さん最近”訪問診療と訪問看護の違いって?””看護師と医師どちらを先に入れるべき?”とかについてよく聞かれるようになってきました。簡単に自分の考えを書いてみたいと思います。

訪問診療に関しては「原則通院が困難な人に訪問し加療する」っていうところは良く理解できると思います。この<加療する>ですが色々な方法があって実際採血する、リハビリ指導するだとか投薬する、間接注射する、っていうこともあるのかと思います。ただやっぱり舞台は在宅、できることは限られています。そこで重要なことは個人的には訪問医は病院診療医と違い①患者さんの個別的な考えを徹底的に重要視してあげること(物語性を重要視してあげること)②家族のケアも同時にしてあげること③実際自分で患者さんの身体をより触り・・・・って色々あるんですが語ればきりがありません・・・・正直訪問看護との違いは一番は単純ですがきちんと家族や他職種に指示をだすこと、でしょうか。医師の仕事の一番大事な部分は基本はアセスメントして周囲に指示をだすこと、方針を示すことだと思っています。

訪問看護に関しては診療よりも、より実際的なケアや支援が求められています。もちろん医療的な知識と判断もかかせませんが、根本的に重要なことは”在宅療養者の生活全般を支えること”です。脆弱な生活基盤の患者さんいた場合、限られた時間と物質、お金をつかってどうしたら安楽に患者さんが暮らせるようになるのか、看護的な側面ももちろん必要ですが社会制度への造詣や地域資源との連携なども必須です。あとこれは個人的な考えですが訪問看護は基本的には”生活を支えること””その人らしく生きることを支えること”なので「これは自分達訪問看護の仕事だけどこっからさきは他の職種の仕事だよね」っていう考えはあんまり好きではありませんが皆さんはどうでしょうか。

まとめると(全くまとめになっていません、ラッセンのジグゾーパズルみたいにばらばらですが・・・・)訪問診療=医療的な面のウエイトが強く基本的には方針を示すことが仕事、訪問看護=どんな状況でも在宅で過ごせるように生活、医療の問題全般を考え、その上で患者さんを支えることが仕事でしょうか。もちろん診療と看護どちらが大事かって・・・訪問看護です。だって訪問診療の場合、ある程度なら病院の先生でもその仕事を代替すること可能ですから(もちろん訪問医でないと難しい仕事ありますよ)、でも家族の基盤がしっかりしている場合は少し話が違うかもしれません・・・・・

 

つらつらまとまりないこと書きましたがひとまず今日の医療ニュース案内して終了にしたいと思います。本日の紹介記事はこちら。新薬の効果はどうなるでしょうか。実際に癌末期の人をはじめ慢性疼痛で困る患者さんに臨床で使用できるようになるんでしょうか・・・・・・・

 

yomiuri onlineより

神経障害性疼痛の治療薬 九大など臨床試験へ http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/news/20160618-OYS1T50006.html

九州大と製薬会社「日本ケミファ」(東京)などは17日、難治性の「神経障害性疼痛とうつう」の治療薬実用化に向け、世界初の臨床試験を8月から開始すると発表した。

同疼痛は、がんや糖尿病などで神経が傷ついて発症する。肌に触れるだけで激痛を感じる場合もあり、世界に数千万人の患者がいると推定されるが、有効な治療薬はない。

同大の井上和秀副学長(神経薬理学)らは2003年、「P2X4受容体」というたんぱく質の増加が痛みの原因の一つと解明。研究を続け、これを抑制する阻害薬を発見した。臨床試験では、来年3月まで健康な成人男性に阻害薬を投与し、安全性などを確かめる。その後、患者への投与も行って有効性を確認するなどし、6、7年後の実用化を目指すという。

井上副学長は「『人類史上最悪の痛み』と呼ばれる疼痛をなくし、心身に良い効果が出る薬を開発したい」と話した。

ついでにも少し詳しい内容は以下参照してください。

http://www.jst.go.jp/pr/announce/20140513/ より

神経障害性疼痛の仕組みを解明
~ミクログリアを「痛みモード」にかえる実行役を特定~

九州大学 大学院薬学研究院 薬理学分野の井上 和秀 主幹教授と津田 誠 准教授を中心とする研究グループは、神経のダメージで発症する慢性的な痛み(神経障害性疼痛)の原因タンパク質として「IRF5注1)」を突き止めました。IRF5は、神経の損傷後に脳・脊髄の免疫細胞と呼ばれる「ミクログリア注2)」の中だけで増え、IRF5を作り出せない遺伝子操作マウスでは痛みが弱くなっていました。さらに、研究グループは、2003年にP2X4受容体注3)というタンパク質のミクログリアでの増加が神経障害性疼痛に重要であることを英国科学誌Natureで発表していますが、実は今回見つかったIRF5がP2X4受容体を増やす実行役であることも明らかにしました。この研究成果は、慢性疼痛メカニズムの解明へ向けた大きな前進となり、痛みを緩和する治療薬の開発に応用できることが期待されます。

本研究は、最先端・次世代研究開発支援プログラム、および独立行政法人 科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業 チーム型研究(CREST)の成果で、英国科学誌『Nature Communications』オンライン版に2014年5月13日付け(英国時間)で発表されます。

本研究は、最先端・次世代研究開発支援プログラム(NEXT)における研究課題「ミクログリア転写因子IRF8を切り口にした慢性疼痛メカニズムの解明」(研究代表者:津田 誠 九州大学 大学院薬学研究院 准教授、研究期間:2010~2013年度)、および独立行政法人 科学技術振興機構(JST) 戦略的創造研究推進事業 チーム型研究(CREST)「炎症の慢性化機構の解明と制御に向けた基盤技術の創出」(研究総括:宮坂 昌之 大阪大学 未来戦略機構 特任教授、フィンランドアカデミー FiDiPro 教授)における研究課題「脳内免疫担当細胞ミクログリアを主軸とする慢性難治性疼痛発症メカニズムの解明」(研究代表者:井上 和秀 九州大学 大学院薬学研究院 教授、研究期間:2010~2015年度)の研究成果です。

<背 景>

がん、糖尿病、帯状疱疹あるいは脳卒中などで神経に障害が起きると、抗炎症薬やモルヒネなどの鎮痛薬が効きにくい「神経障害性疼痛」という慢性痛が発症し、服が肌に触れただけでも非常に痛みを感じることがあります。しかし、これまでそのメカニズムは明らかになっておらず、効果的な治療法もありません。研究グループでは、脳や脊髄の免疫細胞と呼ばれる「ミクログリア」が、神経損傷後の脊髄で活性化した状態になり、それが慢性的な痛みを引き起こしていることを明らかにしてきました(Nature 2003;Nature 2005;PNAS 2009;EMBO J 2011;Cell Rep 2012)。ミクログリアは、細胞の働きを調節するタンパク質が増えることで活性化状態となりますが、その中でも、私たちが2003年にNature誌に発表したP2X4受容体は神経障害性疼痛の発症に非常に重要な役割を果たしていると考えられています。しかし、どのようなメカニズムでP2X4受容体がミクログリアの中だけで増えるのかは長らく不明でした。

<内 容>

今回研究グループは、神経を損傷させたマウスの脊髄で、様々な遺伝子の発現をコントロールするタンパク質「IRF5」がミクログリアの中だけで増えることを発見しました。この増加は、2012年に米国科学誌Cell Reportsで報告したIRF8によって調節されていることもわかりました。また、IRF5を作り出せないように遺伝子を操作したマウス(IRF5遺伝子欠損マウス)では、神経損傷後の痛みが弱くなっていました。さらに、IRF5がP2X4受容体の調節に必要な遺伝子領域に作用し、P2X4受容体を増やすように働いていることを明らかにしました。

したがって、神経損傷後、IRF8によってミクログリアで増えるIRF5がP2X4受容体を増やすという一連の流れが、神経障害性疼痛を引き起こす原因であることを明らかにしました(図1)。

<効 果>

今回研究グループが特定したIRF5は、神経障害性疼痛に重要なP2X4受容体を増やし、ミクログリアを「痛みモード」にかえる実行役のような働きをしています。したがって、IRF5の働きを抑える薬が開発されれば、ミクログリアを正常化し、神経障害性疼痛を緩和できる可能性があります。

<今後の展開>

現在、九州大学 大学院薬学研究院では、既承認医薬品から新しい作用を見つけ、より早く臨床で使用できるようにするための研究「エコファーマ注4)」を同研究院附属 産学官連携創薬育薬センター(センター長:井上 和秀)において推進しており、現在建設中の「グリーンファルマ研究所(仮称)」(平成26年度末竣工予定)において、さらに推進していく予定です。今回の研究で、神経の損傷後にミクログリア細胞でIRF5が増えることが慢性疼痛の原因であることを明らかにしましたので、今後、IRF5が増えるのを抑制する、あるいはIRF5がP2X4受容体遺伝子に作用するのを抑制する薬などを既承認医薬品から探索する計画を検討しています。

 

って明日こそはまとまりのある記事書きたいって思っていますー!!