公開日:2016年02月09日

認知症の患者さんの在宅医療

今日は10人程の患者さんを訪問診療で回ってきました。そのうち8割程度が認知症がらみの患者さん。認知症の患者さんは在宅医療においては非常に数においても必要度においても重要度を増しており、今後もどのように認知症の患者さんの在宅ケアを行っていくか、ということは在宅医療者にとって必須の命題と思われますが皆さんはどう考えますか?

ある独居の認知症の患者さんはどこにも出ていく気がなくほぼ引きこもりの生活をしていますが、1日2~3回程度のヘルパーさんを利用しご自宅で楽しく元気にくらしています。またある患者さんは自閉症気味の息子さんと二人で暮らしています。正直保清などの点では不十分なことはありますがショートステイをなどを利用し、また看護師さんの援助もあり自宅の住み慣れた環境で十分生活できています。

認知症の患者さんの在宅療養についてはもちろんヘルパーさんや看護師さん、医者などの援助は必要ですが、在宅医療者に一番大事な心構えはやはり”あるがままに患者さんを受け入れること””医療の役割の限界をわきまえつつ、生活全般をみてあげること”ではないでしょうか。

日々認知症の患者さんの診療をするに機会が増えるにつれ、自分も認知症になるのも悪くないかもしれないなぁ、むしろその方が老後は楽しいのかもしれないな、と思う今日この頃でした。