特養などの介護施設における訪問診療、訪問看護について

最近の記事ですが1億総活躍国民会議?で在宅医療、介護の方向性について以下のように報道がなされました。

http://www.sankei.com/life/news/151112/lif1511120032-n1.html

1億総活躍国民会議 厚労省、介護サービス6万人分上積み整備など提案

政府は12日、1億総活躍社会への具体策を検討する「1億総活躍国民会議」を官邸で開き、関係省庁や民間議員が緊急対策への盛り込みを目指す内容を提案した。塩崎恭久厚生労働相が6万人分の介護サービス整備上積みなどを表明したが、既存の政策の焼き直しや、1億総活躍社会への直接的な関連性が疑われる提案も見受けられ、関係省庁の予算分捕り合戦の様相も呈している。首相は、緊急対策について「『希望出生率1・8』の実現、『介護離職ゼロ』の2つの目的に直結する政策に重点化したい」と述べ、関係省庁や民間議員からの提案を絞り込む考えを強調した。緊急対策の取りまとめに向け、具体策の中心となるのがアベノミクス「新三本の矢」に密接に関係する厚労省の提案だ。「介護離職ゼロ」に関しては、特別養護老人ホームなど介護サービスの整備目標を2020(平成32)年度に34万人分としている現行計画を、2020年代初頭までに40万人分と上積みした。具体的には、都市部で特養の整備を進めるため、賃貸した建物での運営を一部認めるほか、国有地を格安で貸し出す。空き家や店舗を利用する場合に改修費を助成することも検討する。離職した介護職員の再就職支援なども打ち出した。ただ、介護サービスの新目標の達成時期は2020年代初頭と曖昧で、現行計画のままでも達成できる可能性がある。「希望出生率1・8」への対策でも、非正規労働者の育児休業取得の促進や不妊治療助成の拡充などは新味のない既存政策の延長だともいえる。一方、厚労省以外からの提案は「1億総活躍」とは関連性の薄い政策がずらりと並んだ。文部科学省は「GDP600兆円の実現」に関し、スポーツ産業の拡大を目指す「スポーツGDP拡大構想」や、生産性革命を支えるインフラ強化策として学校施設の耐震化対策の推進などを掲げた。総務省は、「女性活躍の推進」の一環で、女性消防職員の積極的なPRの展開や女性の消防団への加入促進を提案した。首相は自ら早速、会議で「大きな目標を掲げると、いろんな予算の候補が出てきて、結果としてピントがぼけてくることがある。限られた資源を有効に使わなければならない」とクギを刺した。

とあります。おそらくこれまでの在宅の方向性というものはかわらないけれど、ある程度特養や老健などの施設重視の方向性になるのは必須と思います。(もちろん基本的な在宅の考え方は居宅にいる患者さんですが)

しかし特養や老健における医療行為に関してはかなり制限があるため、介護施設に住んでいるもしくは短期入所している患者さんが状態悪化した場合現状ではなかなかそこで治療、というわけにはいかず結局病院への紹介となっています。その施設で治療を頑張るのであればその施設の看護師さん医師が点滴などの医療行為も含め頑張るか、もしくは外から看護師や医師が入る必要があるのですが現状では特養には末期の悪性腫瘍を除き基本的には訪問診療や看護は入ることはできません。特養や老健などの施設への誘導を進めるのであれば配置医や看護師の待遇がよくなるように診療報酬で誘導するか、もしくはどんな疾患であっても訪問診療や看護が外部から入れるように制度を変える必要があると思います。

今も特養にショートで入っている癌末期の患者さんにステロイドの注射をしに訪問していますが、結局は24時間の管理料もとれず、ボランタリーな活動になってしまいます。特養の整備とともに実際に即した診療や看護の制度の整備が望まれます。