冬季の訪問診療

北海道の冬季の訪問診療が始まりました。これから厳しい季節です。事故がないように注意していかないといけないですね。市内の病院でのカンファの帰りに患者さんちに呼ばれましたが大雪の中移動していきました。

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北海道で個人宅の訪問診療がなかなか広まらない理由の一つにやはり冬季の厳しさがあるのでないでしょうか。自分はもう開業して3年たつので大丈夫ですがやはり冬季に訪問診療や往診にいく、というのはなかなか医師にとってはハードルが高いように思います。

でもよく考えれば札幌は恵まれているのかも?少なくとも道路は除雪されているし移動といっても30分程度ですよね。札幌や帯広、旭川などのある程度の都市以外の北海道の各地域ではもっと厳しい条件で頑張っている開業医の先生がいると思います。

少なくとも自分の今いる環境に感謝して冬季も診療を頑張ろうと振り返った今日一日でした。

地域包括ケアにおける薬剤師の役割

と今日は仕事終了後調剤薬局の薬剤師さんと情報交換をしていました。とても在宅に理解のある方で今後札幌で在宅医療における薬剤師の仕事をより充実させていきたいとおっしゃっておられました。日頃自分が考えていることとも考えが非常に近く楽しく話せました。

現在薬剤師さんの仕事は介護保険の居宅療養管理指導をとり薬を配達、セッティングすることがほとんどだと思います。しかし今後医療介護職は少子高齢化に伴い各職種がしなければいけない仕事の守備範囲が広がることが期待されています。地域包括ケアの時代に薬剤師さんに期待することは①在宅における服薬の管理チェック、投薬薬剤の治療効果の判定と副作用出現についてのモニタリング②服薬コンプライアンスを高くするための工夫③残薬の確認を行い無駄な処方をへらす④医師や多職種への効果的なフィードバック、などを多職種連携の中でしてもらうことと考えます。

薬剤師さんや調剤薬局さんは市内には多数拠点があり、それがそのまま在宅医療に関わることが可能なシステムを作れば看護師や医師の業務負担軽減がかなりできると思いますがみなさんはいかが考えますか。

薬剤師さんが在宅に積極的にかかわると訪問回数も薬の配達のみ、ではたりなくなると思うので必要なら月4,5回患者さんちにいくこともでてくるでしょう。となると現在は薬剤師さんは薬の配達1回について居宅療養管理指導料でコストをとっていますが、今後は包括的な支払方法が模索されるのではないでしょうか。そうなると看護師や医師に関しても在宅はある程度包括点数の導入の方向になるかもしれませんね・・・・

 

いずれにせよ今後の地域包括ケアの中での薬剤師さんの在宅医療進出には大きく期待しています。

 

気分転換

気分転換に朝ランニングしてきました。最近訪問のため移動がほぼ車、運動する機会がめっきり減ってしまいこのままではいけないと思っていました。みなさんは結構運動しているでしょうか。(本当は訪問診療も歩いていける距離の患者さんみるのが一番いいのですが・・・・)

円山の裏側には結構キツネやリス早朝から走っていますね。何とか写真とろうともしましたがやはり動物、まってはくれませんでした。

神宮によりついでにお参りしてきました。今日も一日頑張りましょう。

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MSWと在宅医療について

近年MSWとして勤務する人にとって在宅医療に関する知識は必須となっていると思います。退院する癌末期の患者さん、脳梗塞後遺症の患者さん、外来通院する独居の患者さん、様々なケースにおいて本質を見極め必要な支援を提供していく必要性がどの病院でも求められていると思います。

当院のMSWの仕事は多岐にわたります。①診療所と病院、他診療所、訪問看護、介護支援事業所との橋渡し②新規の患者さんの必要な医療、介護情報の取得、アセスメント③患者さんごとに必要な社会資源の活用方法と具体的な提案、などなど。

在宅医療に関わる看護師、医師は大まかに医療介護制度について助言することはできますが、それを実行に移したりよりかみくだいて説明するためにはMSWの協力は必須と思っています。

 

北海道内、札幌市内で是非MSWが在宅医療にどんどん関わってきてほしいと思うのは自分だけではないはずです。在宅医療に興味のあるMSWさん、いつでも当院に見学にきてくださいね。

 

 

介護保険改定の動向 診療所からの訪問看護について

来年度の介護保険改定の大まかな情報がすでに出回ってきていると思います。見聞きした情報を整理すると今回の改定の大きな特徴は3つほどになるのでしょうか。

①要支援者への訪問介護、通所介護の予防給付からの対象除外とする

②通所介護の機能分化と整理、再編を行う

③特別養護老人ホームへの入所対象者を原則要介護3以上とする

介護保険が社会保障費に対して占める割合が増加しつつある中でやむを得ない措置かなと思います。これから先数年はどのサービスもある程度給付の調整と給付のさらなる減額が進むと考えます。訪問看護に関してもこれから数年は大丈夫でしょうがその先はやはり減額となるのでしょうか。

 

そんな中ですが以下の情報もあります。

来年度から介護の訪問看護報酬増へ、病院による提供拡大狙う

http://www.joint-kaigo.com/social/pg908.html

これまでステーションより単価が安かった診療所、病院からの訪問看護の単価を高くします、とのことですがこれは病院や医療機関がさらに在宅に出てくるきっかけになる可能性があるのでいいことではないかと思います。個人的には医療ニーズの高い患者さんを見ていく場合はやはり大規模のステーションもしくは病院、在宅医療に取り組む診療所からの訪問看護が必須となるのではないでしょうか。少人数の看護師さんで頑張っているの訪問看護ステーションさんも札幌市内にありますが、重症度、医療ニーズが高く必要な人に対応できるように今後さらに大規模化、人的資源の集約化が求められ、かつ診療報酬でもそのような方向に誘導されていくと思います。

札幌の看護師さんもどんどん在宅に出てきてほしいですね。

訪問看護師さん募集します

当院で働いてくれていた看護師さんが訪問看護ステーション開設し独立することとなりました。そのために当院で一緒に働いてくれる看護師さんを現在募集しています。

当院の訪問看護師の日中スケジュールは以下のようになっています。

8時30 朝のカンファレンス 医師、MSWとともに前日の患者の申し送り、当日のカンファレンスの調整、新患相談など

9時~12時 訪問看護 だいたい癌の患者さん1件と介護保険での訪問看護が1件入ります

13時~13時30 看護師ミーティング 申し送りなど

14時~ 午後の訪問 午前と同様に2件程度

17時以降 情報交換など

大体簡単ですが上記のようなスケジュールで動いています。月に看取りとなる癌の患者さんが3~10人程度と当院の訪問看護は在宅看取りや緩和ケアを希望される患者さんが多いと思います。

研修に関しては訪問看護師養成講座に1か月以上参加した看護師もいますし、先日は死の臨床研究会に参加した看護師もいます。認定看護を取りたい人も応援します。

当院での訪問看護の活動に興味ある方、働きたいと思う方は下記参照しご連絡ください。

http://www.imai-hcc.com/recruit

 

在宅医療の保険算定~往診したのに認められない?~

クリニック開業当初は保険診療がよく理解できず?レセプト提出後によく国保連合会などの保険審査機関からダメだしのお電話をもらっていました。しかたありませんでした。勤務医のころにはあまりレセプトなどみていませんし保険診療について大学で学ぶこともなかったですから、反省しながら再提出していました。(保険診療について本来ならシステム、内容について大学などでしっかりと教えるべききと個人的には考えます。)

これまで自分の請求で間違ったこともあったので保険審査機関に迷惑をかけたなぁと思っていましたが、今年にはいってからつまらない理由や理解できない理由での保険算定での減額が増えたような気がします。みなさんのところはいかがでしょうか。

今月のレセプトでは往診に行ったのに往診料が減額算定されていたケースがありました。

往診したのに往診料が算定できない?これは理解不能だったので保険算定機関に連絡しましたが”、審査した医師でなければよくわかりません”とのこと。査定された理由を教えてくださいと言っても”申し立てを文章で再提出してください”とのことでした。

「文章にして提出すると返答に1~3か月は時間がかかるし・・・・」とは思いましたが、これはきちんと聞かないといけないケースなので審査機関に理由を聞いてみたいと考えましたので文書提出することとしました。

保険診療の査定に関しては地域によって認められるもの、認められないものなど地域差があるとも聞いています。(本来は地域差があるのはおかしいと思いますが)どのような理由で返戻や減点になるのか、何が基準なのかしっかりと医療機関に明示するシステムにしてほしいと思った今日この頃でした。

現代における医療倫理の問題~遺伝子診断

もうほとんど冬になりつつありますね。降雪をみていると訪問診療とか訪問看護って絶対地域加算があってしかるべきと考えますが皆さんいかがでしょうか。(多分そんな加算できないとは思いますが)

先日ブログでお伝えした脳腫瘍の末期の病状の患者さんですがやはり服薬されて”安楽死”されたようですね。しかし国内の報道をみているとやはりまだ安楽死と尊厳死の区別もついていない状況もみられます(今回の)。今後様々な問題における医の倫理の問題が社会問題になるにつれ、日本での医療倫理の判断の基準がどうなっていくか、何が基準になるのか興味があります。欧米と同じく宗教指導者が基準を示すこと(http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPKBN0IP04X20141105?rpc=188)は考え難く、個人的には何か世間に衝撃をもたらす事件が起きてから規制や基準が整備されていくのではないかと思っています。

 

以下の問題はどうでしょうか。(詳細は記事みてください)

遺伝子検査の”事前規制”には反対だ

http://www.huffingtonpost.jp/masahiro-kami/genetic-diagnosis_b_6059392.html?utm_hp_ref=japan

 

ちらっと自分が考える遺伝子診断の問題点は

①記事中にある通り検査の正確性の問題

②検査はしたとしても結果に対してどのようなフォローをしていくか、だれが相談にのるのか、将来的な病気のリスクをどう評価するのかなど

③家系に関わる遺伝的な問題が出てきた場合親族などへの情報提供などをするべきか、その場合個人の問題ではなくなってくるので検査自体も個人的な興味でやっていいのかどうか

などなど・・・・・・・・・・・

多分考えらればいくらでもでてくるのかなと思いますが、今後再生医療がらみでも必ず医の倫理問題がでてくると思います。確かに国のルール規定も大事ですが、個人として当事者となったときに基準となる”軸”を自分の中に作れるよう色々考えていきたいと思っている今日この頃でした。

エボラ出血熱 日本にも?

エボラ出血熱での死者が5000人近くに達しているとのこと。以下の記事を読んでみてください。

 

http://blog.livedoor.jp/tsubuyaitaro_2014/archives/1012603469.html

世界保健機関(WHO)は29日夜、西アフリカを中心に流行するエボラ出血熱の死者(疑い例を含む)は27日の時点で米国やスペインを含む8カ国で4922人、死者を含む感染者数は1万3703人に達したと発表した。

リベリア 感染者6535人(うち死者2413人)

シエラレオネ 同5235人(同1500人)

ギニア 同1906人(同997人)

<後は原文確認ください>

 

国境なき医師団(MSF)参加者も16人が感染、9人が亡くなっているとのこと。感染するリスクがありながらその根絶のために現地での治療に参加する医療従事者には同業としてただただ尊敬の念がたえません。

人とモノが自由に行き来する21世紀、エボラ出血熱もいつ日本、札幌にきてもおかしくないと考えるのは自分だけでしょうか。

念のため知識だけはつけておきましょう。

 

エボラ出血熱について(http://www.nih.go.jp/niid/ja/ebola/1095-idsc/idwr-topic/4902-idwrc-1430.htmlから

エボラ出血熱は、近年ではエボラウイルス病(Ebola virus disease:EVD)と呼称されることが国際的に多い。EVDの最も一般的な症状は、突然の発熱、強い脱力感、筋肉痛、頭痛、喉の痛みなどに始まり、その後、嘔吐、下痢、発疹、肝機能および腎機能の異常、さらに症状が増悪すると出血傾向となる。検査所見としては白血球数や血小板数の減少、および肝酵素値の上昇が認められる。潜伏期間は2日から最長3週間といわれており、汚染注射器を通した感染では短く、接触感染では長くなる。集団発生では致命率は90%にも達することがある。また、EVDの元々の宿主はコウモリの一種ではないかと考えられている。感染した人または動物の血液などの体液と直接接触した場合に感染の危険が生じる。

 2014年に西アフリカ諸国で起こっているEVDの流行は3月にギニアで集団発生が報告され、その後、隣国のリベリア、シエラレオネへと拡大している。世界保健機関(WHO)の報告によると、2014年8月4日現在、ギニアで臨床的にEVD患者とされた累計症例数は495例(うち死亡363例)、リベリアでは516例(同282例)、シエラレオネでは691例(同286例)であった。リベリア及びシエラレオネでの流行は依然として深刻な状況にあり、一方、ギニアでは一時減少傾向にあったが、最近新規症例が急増している。7月には、リベリア人の40歳男性が空路でナイジェリアへの渡航中に発症、ナイジェリアの病院でEVDと診断され、数日後に死亡した。ナイジェリアでEVD感染者が確認されたのは初めてであった。この患者は航空機での移動中の発症であったため、搭乗者を含む接触者の調査が行われている。その後、ナイジェリアでは疑いのある症例まで含め、8月4日現在で計9例が報告されている。感染者は4カ国で1,700人、死者は900人を上まわっている。現時点で、EVD発生を理由として、WHOはギニア、リベリア、シエラレオネへの渡航や貿易の制限を推奨していない。今後発生国からの渡航者や帰国者による他国への感染拡大等が起こらないよう、流行状況を慎重かつ継続して監視していくことが重要である。

WHOは7月24日の協議において、参加国と関係機関がEVDの流行に対して更なる人的・財政的協力を行っていくことを確認した。こうした中、リベリアでは7月に、NGO(非政府組織)の活動としてEVD患者の治療に当たっていた米国人の医師など2人がEVDに感染した。現在、日本の専門家がWHOのエボラ対策ミッションに参加しており、民間からもこれらの国で活動している方がいる可能性がある。EVD感染者の継続した増加や感染拡大による現地での医療関連感染が懸念されることから、現地でエボラ対策に従事する場合は感染防止策の徹底が求められる。

EVDは基本的に稀な疾患であるが、現時点でワクチンはない。現地では他人の体液(排泄物を含む)や、感染者の体液に接触した可能性のある物品にできるだけ触れないようにし、手洗いを含む注意深い衛生手技を実践することが重要である。