公開日:2025年12月20日

2026年診療報酬は3.09%の引き上げに・・・これは「医療を生かさず殺さず」という絶妙な%ですね。

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医&病棟医@今井です

先日のブログで2%上げの診療報酬改定ならちょっと医療機関は厳しいかもと書きました。3%は最低限のラインだよね、と。

診療報酬の上げ幅が2%??・・・これから2年は倒産する医療機関(病院)が続出でしょうね【診療報酬引き上げ、2%超で調整 26年度改定、首相判断へ】

結局は首相と財務相、厚労相の会合で3%アップとなったようですね。12月19日ヤフーより

診療報酬「本体」3.09%上げ 政府、30年ぶり高水準

 

医療機関経営者としてこれが意味することを整理して考えておくと、以下のようになります。

①当初は1%と財務相が主張した中で、国は3%と財政的には最大限の支援をした。(当然医療関係者は少ないとは考えていますが、国側の視点でいうと3%は頑張ったと思うでしょう)

②この3%は今後の、2028年までのインフレ加味分まで入っており、医療機関経営者はそこまでを見通して考える必要がある。(プラスアルファの人件費補填のための支援などは国には期待してはいけない)

③5%までは上げていないので、多少は補助金の目途はついている。(2年で1兆~1.5兆くらい??)今後の2年は社会保障制度改革については補助金がメインとなっていくだろうなと。つまり国が必要だと思うこと(病床統廃合、Dx支援,電子システム、処方箋の整備など)は社会状況をみながら適宜臨機応変にしていくだろうな。なので補助金の動向については要チェック。

とかでしょうかね。

 

とにかく3%というラインは今井個人の考えでは、実臨床、病院の経営動向、インフレなどの社会変化を考えた上でも

「医療を生かさず殺さず、ゆっくりと社会状況に併せて変化させていく」

というラインかなと考えていたので絶妙な%だったんじゃないかなと考えていますよ。

 

さて次に必ずすべきことは医療の構造改革、「効率化の推進」です。無駄が多い分野、在宅でいったらホスピス訪問看護や精神科訪問看護もそうですし、外来では生活保護受給者の問題やかかりつけ医制度とポリファーマシー対策などもそうでしょう。これらは医師会なども利権を主張し続けるのではなく、真の意味で国民に必要な医療を守るための主張をしてほしいと考えていますが・・・どうなっていくでしょうね。

 

とこんなことを今井は考えていました。2026年の診療報酬改定について、皆さんのお考えはいかがでしょうか?