医療機関における”業務効率化”が意味すること
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医&病棟医@今井です
最近診療報酬改定でも、Dxなどを活用した医療機関における業務の効率化を推進することを評価する流れになりつつあります。確かに医事などバックヤード業務に関しては改善の余地はありますし、IOTやAIなどをうまく活用すれば現場の業務も効率化するでしょう。
ただこの流れの中で医療者、経営者がきちんと認識しておくべきことは、医療政策として効率化に乗り出すのは決して質の改善がメインの目的ではなく、
効率化=もっと一人当たりの担当患者数を増やす
ことを意味している、ということです。
現状でも病院ではマンパワーが足りていない状況なのに、これ以上本当に一人当たりの担当患者数を現場は増やしていけるのでしょうか?どちらかというと現場の声としては「業務効率が改善された暁には、もっと一人一人の患者さんに向き合う時間が欲しい」というのが現実ではないでしょうか?
業務効率化の結果、現場がもっと苦しい状況になるのではないか、そんな疑念は今井の中には常に渦巻いています。(本来は質も量も改善するのが効率化ですけどね・・・現場の負担は増えるのかなと)
業務効率化と同じくらい重要なことは①医療の入り口をきちんとコントロールすること②医療者の評価、待遇を上げること、ではないかなと考えていますが・・・どうでしょうかね?
もう昭和~平成の流れと同様に全ての人に質の高い医療を提供することは難しい時代になりました。どこからを国の医療として担保するのか、そして必要性がない人のコントロールをどうしていくのか、効率化と同様にそちらの方も大きく介入していくべきではないでしょうか??
皆さんのご意見はいかがですか?そろそろ2026年の診療報酬改定が決定されます。効率化やそこらへんの部分がどうなっていくのか、是非是非確認して頂きたいなと思っています。
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