公開日:2025年06月08日

職員向け週間コラムのご紹介~週間今井コラム92<骨太の方針2025を読んで何を考えるか>~

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医&病棟医@今井です

本日は時間あんまりないため(早く寝たいんです(^^♪)スタッフ向けに書いてある職員向け週間コラムを引用します。今週末に書いて92回目・・・週1のペースで書いているのでもう2年近くやっていることになりますね。

今回は骨太の方針2025の資料についてです。興味ある方は一読してみてくださいね。以下どうぞ↓

 

<骨太の方針2025を読んで何を考えるか>

 

6月6日に政府が今後の政策に関して二つの資料を公開しました。以下↓

  • 新しい資本主義の グランドデザイン及び実行計画 2025年改訂版案

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai35/shiryou1.pdf

  • 経済財政運営と改革の基本方針2025 (原案)

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2025/0606shiryo_01.pdf

 

医療従事者としてこの資料を読むと、簡単に説明すると①については診療報酬や待遇全般のことについて記載されており、②に関しては今後の社会保障の方向性について記載されています。是非一読してみてください。

 

一応②の資料で社会保障に関連する部分、皆と確認したいと思うので以下に記載しますね。

P37~

  • 全世代型社会保障の構築

本格的な少子高齢化・人口減少が進む中、技術革新を促進し、中長期的な社会の構造変化に耐え得る強靱で持続可能な社会保障制度を確立する。このため、「経済・財政新生計画」に基づき、持続可能な社会保障制度を構築するための改革を継続し、国民皆保険・皆年金を将来にわたって維持し、次世代に継承することが必要である。 医療・介護・障害福祉等の公定価格の分野の賃上げ、経営の安定、離職防止、人材確保がしっかり図られるよう、コストカット型からの転換を明確に図る必要がある。このため、これまでの歳出改革を通じた保険料負担の抑制努力も継続しつつ、次期報酬改定を始めとした必要な対応策について、2025年春季労使交渉における力強い賃上げの実現や昨今の物価上昇による影響等を踏まえながら、経営の安定や現場で働く幅広い職種の方々の賃上げに確実につながるよう、的確な対応を行う。 このため、2024年度診療報酬改定による処遇改善・経営状況等の実態を把握・検証し、2025年末までに結論が得られるよう検討する。また、介護・障害福祉分野の職員の処遇改善や業務負担軽減等の実現に取り組むとともに、これまでの処遇改善等の実態を把握・検証し、2025年末までに結論が得られるよう検討する。また、事業者の経営形態やサービス内容に応じた効果的な対応を検討する。

 

(中長期的な時間軸を見据えた全世代型社会保障の構築)

現役世代が急速に減少し、高齢者数がピークを迎える2040年頃を見据えた中長期的な時間軸も視野に入れ、現役世代の負担を軽減しつつ、年齢に関わりなく、能力に応じて負担し、個性を活かして支え合う「全世代型社会保障」の構築が不可欠である。改革工程181を踏まえ、医療・介護DXやICT、介護テクノロジー、ロボット・デジタルの実装やデータの二次利用の促進、特定行為研修を修了した看護師の活用、タスクシフト/シェアなど、医療・介護・障害福祉分野の生産性向上・省力化を実現し、職員の負担軽減や資質向上につなげるとともに、地域医療連携推進法人、社会福祉連携推進法人の活用や小規模事業者のネットワーク構築による経営の協働化・大規模化や障害福祉サービスの地域差の是正を進める。医療機関、介護施設、障害福祉サービス等事業者の経営情報の更なる見える化182を進める。医療・介護・障害福祉分野の不適切な人材紹介の問題について実効性ある対策を講ずる。 現役世代の消費活性化による成長と分配の好循環を実現するため、各種データ分析・研究を始めEBPMによるワイズスペンディングを徹底し、保険料負担の上昇を抑制するとともに、全世代型社会保障の将来的な姿を若者も含め国民に分かりやすく情報提供する。

 

(中長期的な介護提供体制の確保等)

医療・介護ニーズを抱える高齢者や独居高齢者が増加する中、要介護状態や認知症になっても住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、中長期的な介護サービス提供体制の確保のための方向性を2025年中にまとめる。具体的には、2040年以降を見据え、人口減少や高齢化の進展によるサービス需要の地域差に応じ、中山間地域での柔軟な対応など各地域で地域包括ケアシステムを深化させるための方策を整理しつつ、地域医療構想を踏まえた医療・介護連携や介護予防の強力な推進、質の高いケアマネジメントの実現を含めた多職種間の連携や相談体制の充実、介護テクノロジーの社会実装に向けた実証・導入・伴走支援による生産性向上、事業者間の連携・協働化や大規模化の経営改善の取組や、ビジネスケアラーへの対応など官民連携による介護保険外サービスの普及、外国人を含む介護人材の確保・定着を支援する。有料老人ホームの運営やサービスの透明性と質を確保する。 介護保険制度について、利用者負担の判断基準の見直し等の給付と負担の見直しに関する課題について、2025年末までに結論が得られるよう検討する。

 

(中長期的な医療提供体制の確保等)

2040年頃を見据え、医療・介護の複合ニーズを抱える85歳以上人口の増大や現役世代の減少に対応できるよう、コロナ後の受診行動の変化も踏まえ、質が高く効率的な医療提供体制を全国で確保する。このため、医療需要の変化を踏まえた病床数の適正化を進めつつ、かかりつけ医機能の発揮される制度整備、医療の機能分化・連携や医療・介護連携、救急医療体制の確保、ドクターヘリの安全かつ持続可能な運航、大学病院・中核病院からの医師派遣の充実、適切なオンライン診療の推進、減少傾向にある外科医師の支援、都道府県のガバナンス強化等を進める。 地域医療構想については、地域での協議を円滑に進めるため、医療機関機能・病床機能の明確化、国・都道府県・市町村の役割分担など、2025年度中に国がガイドラインを策定し、各都道府県での2026年度以降の新たな地域医療構想の策定を支援する。 医師の地域間・診療科間の偏在への対応については、経済的インセンティブや規制的な手法といった地域の医療機関の支え合いの仕組みを含めた総合的な対策のパッケージを順次実施し、その効果を検証する。 こうした医師の適正配置のための支援の在り方について、全国的なマッチング機能やリカレント教育、医学教育を含めた総合的な診療能力を有する医師の育成、医師養成過程の取組と併せて、2025年末までに検討を行う。地域の医師確保への影響にも配慮し、医師偏在是正の取組を進め、医師需給や人口減少等の中長期的な視点に立ち、2027年度以降の医学部定員の適正化を進める。また、偏在対策を含む看護職員の確保・養成や訪問看護におけるICT活用を含む看護現場におけるDXの推進、在宅サービスの多機能化といった在宅医療介護の推進に取り組む。 医療保険制度について、給付と負担のバランスや現役世代の負担上昇の抑制183を図りつつ、給付と負担の見直し等の総合的な検討を進める。高額療養費制度について、長期療養患者等の関係者の意見を丁寧に聴いた上で、2025年秋までに方針を検討し、決定する。 妊娠・出産・産後の経済的負担の軽減のため、2026年度を目途に標準的な出産費用の自己負担の無償化に向けた対応を進める。「出産なび」の機能を拡充するほか、小児周産期医療について、地域でこどもを安心して生み育てることのできる体制確保に向け、産科・小児科医療機関を取り巻く厳しい経営環境を踏まえ、医療機関の連携・集約化・重点化を含めた必要な支援を行う。 リフィル処方箋の普及・定着や多剤重複投薬や重複検査の適正化を進めるとともに、保険外併用療養費制度の対象範囲の拡大や保険外診療部分を広くカバーし、公的保険を補完する民間保険の開発を促す。国民健康保険の都道府県保険料水準の統一に加え、保険者機能や都道府県のガバナンスの強化を進めるための財政支援の在り方について検討184を行う。

 

 

 

読んでもらえればわかりますが大きく医療を取り巻く環境が変わっていくことが予想されます。医療の本質はこれまでどの時代でも“病める人に対してできる限りの治療やケアをする”ということから変わらないですが、その手段や取り組み方は・・・・これまでの常識では通用しない部分が出て来るでしょう。

ともすれば医療スタッフは(自分も含め)、これまでやってきたやり方や方法を変えることにものすごく抵抗があります。昨日やっていたことを今日もやるし、なんなら明日以降もそれをしたい、と。

でももうそういう時代ではなくなっています。今医療職に問われていることは“変化していけるか”ということ・・・資料を読んで是非一人一人が現在の医療を取り巻く状況について考えてみてください。今井があーだこーだ言うより、皆が自分事として読んで、考え、そしてどう行動していくべきかを決めてもらった方がいいかと思っていますよ。(医師や看護師、セラピストだけではありません。ケアマネ、MSWや事務、管理課など、当法人の全スタッフにきちんと読んで、そして考えてもらいたいと切に願います。)

 

今井個人の感想としては、上記を読んでどんどん時代を先取りして変化していく法人とならなければ、そのためにはまずは自分だけでなく全スタッフにもそういう認識をもってもらいたいなと考えたので今回コラムで取り上げた次第です(^^♪

来週からまた頑張っていきましょう。各自、自分が変えるべきポイントは何なのか、一人一人が未来を見据えて考えてみてくださいね。

 

こんな感じで職員向けコラム書いてます。過去分も入職したら読めるので、興味ある方是非入職してください(^^♪お待ちしていまーす。

 

時間ある方は以下の項目をチェック!!

法人のこれまでのこと、これからのことを確認したい人はこちら↓

【2025年版】これまでの法人の歩みについて、そしてこれから目指している未来について

法人の在宅医療やかかりつけ医、入院医療について知りたい方はこちら↓

【2025年版】当法人が取り組む在宅医療とかかりつけ医としての外来医療、そして入院医療について

在宅クリニックがなぜ病床運営をするのか、興味ある方はこちら↓

【2025年版】在宅医療機関が有床診療所/病院を運営する意義とは?

同じくなぜ在宅クリニックが訪問看護ステーション/居宅介護支援事業所をもっているのか、気になる人はこちら↓

【2025年度版】訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所を自前で持つ意味は?

在宅医募集しています。是非確認の上ご連絡ください↓

【2025年度版】在宅医療や総合診療に興味のある医師を募集しています。

外来や病棟看護師、訪問看護師を募集しています。是非チェックを!↓

【2025年度版】訪問看護、地域密着型の医療に興味のある看護師を募集しています。

医療事務さん募集しています。一緒にチームの一員として働きませんか?

【2025年度版】医療事務を募集しています。

MSW、ケアマネさんも募集中です。是非見学にきてください↓

【2025年度版】MSW、ケアマネージャーを募集しています。

リハセラピストさんも募集しています。是非ご連絡を!↓

【2025年度版】訪問リハビリのセラピストさん1名募集しています。

病院経営や事務長職に興味ある人募集しています。経営一緒にしませんか?↓

【2025年度版】法人運営職員、事務長候補を募集しています。

人事担当、SEさん募集しています。これから組織を大きく、価値のあるものにする手伝い、してくれませんか?

【2025年度版】人事担当者、SE、広報担当者を募集しています。