今後の地域枠の医師全体にとっても注視しておくべき裁判ですね【「無知な受験生を囲い込む、悪魔のような制度」自治医大の修学金貸与制度巡り卒業生の医師が提訴】
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医&病棟医@今井です。
弁護士JPさんの記事で医療系で気になる記事を見つけましたのでご紹介します。3月6日の記事です↓
「無知な受験生を囲い込む、悪魔のような制度」自治医大の修学金貸与制度巡り卒業生の医師が提訴
裁判の焦点として挙げているのは以下3点↓
①就職する病院を一方的に指定しそこでの勤務を強制することは、居住・移転の自由(憲法22条1項)に違反するのではないか
②労働基準法14条1項では、医師の場合、正社員以外は原則として5年を超える期間拘束してはならないと定められています。ところが、A氏の場合は10年以上拘束されることが要求された
③労働基準法16条では『使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない』と定められている。つまり『退職する場合にはお金を払え』といった規定は禁じられており、今回のケースも同様ではないか
いずれもこの医師のみならず地域枠の医師全員にとっても大きな問題となるでしょう。今井としてはこの人の個別の理由があるのは十分理解できますが、①きちんと義務を守る医師もいる②入学時に説明はされている、ためある程度どこかで差をつくるのは仕方ないのかなと思います。その線引きをどうするのかを争うことになるのかなと。
判例によっては今後の地域枠の医師のキャリアに大きな転換点をもたらすことになるでしょう。勇気をもって現状に一石を投じた原告さん、社会的意義もあるので、大変だと思いますが是非最後まで主張は続けてもらいたいなと。司法がどう判断するのか、結論がでるまで注視していきたいと思います。
皆さんは上記問題についてどう考えますか??
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