公開日:2024年12月23日

【医師偏在対策の実際】現実は病院経営の悪化に伴い、地方の医師の待遇悪化が起きています・・・

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医&病棟医@今井です。

先日道内の地方の病院に勤務する2名の医師から

「病院経営の悪化に伴い来期から給与/管理職手当が減額されそうだ」

との話を聞きました。彼らはともに40代の中堅医師で、本来なら国の医師偏在対策の政策の中では一番過疎地、地域の医療機関にいてもらいたい人材のハズですが、

病院の経営状況の悪化

という至極当たり前の理由により、その待遇が悪化していくのが現実の世界です。

 

まぁどう考えても当たり前ですよね。過疎地で人が減っている=患者さんが減少している、その中で医療はある程度の完結が求められていて赤字の部門も抱えなければいけないとなれば、どう考えたって地方の公的病院は赤字になります。

赤字になればどうなるか?簡単に対応するなら上記のように”人件費を削る”です。結局そうなると本来ならきちんと都市部より待遇を良くして迎えてあげなければいけない医師の雇用条件が、逆に都市部より条件が悪くなるという状況となりつつありますが・・・それでいいんでしょうかね??

 

2024年の現時点でこうですからね。2030年及びそれ以降でも医師の中では過疎地、地域医療の医師の待遇がまずは一番最初に悪化していくことは間違いないでしょう。

 

さてそんな状況の中で給与は低い、時間は縛られる、娯楽も少ない、子供の教育の問題もあるなどの条件の中でどれだけの医師、医療者が地方で働きたいと思うでしょうか??国の医師偏在は画餅にならないでしょうか??

 

 

国はこれから常時赤字となる地方の公的病院への医師の派遣、医療者の待遇についてどう考えているのでしょうか?医師の皆さんはこんな中でも地域で働きたいですか?どう考えますか??

 

*さらに医師偏在対策について勉強したい人は12月20日公開のこちらの資料も読んでみてもいいかもしれないですよ。時間ある方どうぞ。三菱総合研究所さんの資料です↓

医師の地域偏在の解消に向けて 医療提供体制および診療報酬の観点からみた提案

 

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