治療が終わらないと退院できない・・・ずっと退院できないのでは?
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。
当院にはこんな相談(在宅でも外来の現場でも)が結構あって、都度できるだけ相談にのるようにしています。例をあげると
「今父が入院しているけれど肺炎の治療がよくなったと思ったら褥瘡ができて治療している。褥瘡が良くなってきたけれど今度は筋力が落ちてベット上から動けなくて全介助です。そうこうしているうちに食事もとらなくなってきて・・・」
「微熱が繰り返し起こり誤嚥性肺炎を起こしているのではないかと言われた。抗生剤を点滴で投与していかなければいけないから退院できないと言われた」
などなど・・・・
本人も退院したい、家族も退院させたいけれど病院の意向で退院できない、退院許可がでないといった患者さん、本当に多いです。確かに医療的な状況の把握が家族ができていないだけなのかもしれませんが、もしそうであるならば、きちんと家族が納得できるように説明してほしいなぁと感じていますよ。
若年者はさておき高齢者医療においては医療に求められていることはなんでしょうか?自分はあくまで「医療は高齢者が本人らしく生きることを支えるもの」と考えていますよ。医療=その人の人生の全てではないですし、何を優先して考えるかはやっぱり患者さんや家族にその決定権があるのではないかと感じますがどうでしょうか?
多少体調よくなくても、何をして生きていきたいのかがはっきりしていれば自宅で過ごすことは可能だと思います。退院できないと言われた患者さんや家族の方、どうしても納得できなければ一度近くの在宅医の先生や訪問看護師さんに相談してみるのも悪くないかもしれませんよ。
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