公開日:2024年08月14日

出産費用を診療報酬で対応・・・制度をシンプルにするなら一時金の支給額を上げればいいだけでは?<出産診療報酬「50万円以内」、妊婦は自己負担ゼロ・現行一時金との差額支給も…政府検討>

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

出産費用を診療報酬で対応しようという議論が加速しているようですね。以下8月13日のヤフー記事より↓

出産診療報酬「50万円以内」、妊婦は自己負担ゼロ・現行一時金との差額支給も…政府検討

個人的には産科医院の経営状況がよくなる対応ではないと考えていますのであまり賛成できる方針ではないかなと思っていますよ。そもそもこれから医療機関は保険診療+自費診療の組み合わせ、というのがスタンダードになっていくハズなので、長期方針としてもそれには合致しないのではないかなぁと。

シンプルに制度設計するならば出産一時金を100万くらいにしてしまえばいいんです。確かにそうなると産科の医院は出産にかかわる費用があげるでしょうが、公的病院が最低限の費用で対応する、という形にすれば、サービスを手厚く受けたい、もしくは人生のイベントを大事にしたい妊婦さんは費用の高い医療機関に受診する、そうでなければ公的病院で対応してもらう、というすみわけはできると思うのですが・・・・

さらに50万以内に一律診療報酬で規定したら公的病院はどう考えても不採算部門になるので全撤退となりますよね。

 

出産費用の診療報酬対応、基本的には数十年継続してきた制度を変えることになるので現場への経営的影響がかなり甚大かと思います。国は少子化対策の一環として前向きな姿勢を示したいのかもしれませんが、今このタイミングですべきなの?って本当に思いますが皆さんのご意見はいかがでしょうか?

 

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