公開日:2026年02月18日

【在宅医療の現場から】「あの時、どうすればよかったのか」~正解のない現場で、悩み続ける皆さんへ

こんにちは、札幌のかかりつけ医&病棟医&在宅医@今井です

在宅医療にかかわるすべての皆さん、本当に日々の訪問診療や訪問看護、リハ、お疲れ様です。最近今井は移動の車の中で経験したんですが、皆さんはこんなこと、経験ありませんか?

移動中あるいはクリニックやステーションに戻ってカルテを書いているふとした瞬間に、こんな思いが頭によぎること・・・・

「あの時の判断は、本当にあれでよかったのだろうか?」

「もっと別の言葉をかけることができたんじゃないかな?」

在宅医療にかかわる人なら必ずこの問いは自分にしたことはあると思います。今日は、そんな今井も含めて皆の心にいつもある「葛藤」について、少し書いてみたいと思いますよ。

現場には「教科書通りの答え」がない

病院での治療と異なり、私たち在宅医療の現場では患者さんの「生活」という土台の上に全てが成り立っています。医学的な正解(エビデンス)が、必ずしもその人にとっての「人生の正解」とは限りません。これは誰しも理解できますよね。

  • 例えば誤嚥のリスクがあっても「食べたい」と願う患者さんと、心配するご家族のこと

  • 例えば痛みのコントロールを優先するか、意識の清明さを保つかについて

  • 例えば最期の場所を自宅にするか、施設や病院に委ねるかについて

  • など毎回毎回患者さん毎に、その狭間で、在宅医療者は常に揺れ動きます。

介入した後も、「あの一言で家族の方を傷つけてしまわなかったか」「あの段階でもっと強く受診を勧めるべきだったか・・・それとも本人の意思を尊重して待つべきだったのか・・・」

そんな答え合わせのできない問いを抱え込んでしまう夜、誰しもきっとあると思います。

「悩まなくなる」ことの方が怖い

今井も当然悩みます。ただ最近こう思っていますよ。

「悩んでいることこそが、正解なんじゃないかな」って。

もし私たちが、患者さんの前で全く悩まなくなったらどうなるでしょう? 「ガイドラインではこうですから」「前例ではこうしましたから」「自分の経験上では・・・」と、機械的に処理をして、迷いなく次へ進む。

それは一見、プロフェッショナルでいかにもベテラン、仕事が出来、効率的に見えるかもしれません。 しかし、そこにはもう「その患者さん個人」を見て心を通わせる余白はなくなっていると思いませんか??

在宅医療に関わるあなたが今現場の対応で悩んでいるのだとしたら、それはあなたが患者さんの人生を真剣に背負おうとしている証拠で素晴らしいことだと今井は思っていますよ(^^♪

相手のことを大切に思うからこそ、迷う。 その人の個別性(その人らしさ)に向き合っているからこそ、答えが出ない。その「揺らぎ」の中にこそ、在宅医療の本質があるような気がしてならないのは今井だけでしょうか?

悩み続ける背中が、誰かの支えになる

もちろん、医療安全に関わることや、明らかなミスについては振り返りと改善、再発防止が必須です。 ですが、コミュニケーションや倫理的な判断における「正解のない問い」については、どうか無理に白黒つけようとして、自分を責めないでくださいね。

「正解は何だったのか」を探すのではなく、「一緒に悩み抜いた」という事実を大切にすること

患者さんやご家族にとっても、自信満々に「これが正解です」と押し付ける医療者よりも、「私たちも一緒に悩みますよ。皆で一緒に一番いい方法を探しましょう!!」と、親身に一緒に考えてくれる医療者の存在の方が、救いになる場面がたくさんあるんじゃないでしょうか?

っていことで今日も明日もまた、現場へ出ていきましょう!!

もし今、あなたが今日の対応について思い悩んでいるならそれはあなたが、とても誠実な医療者であるということだと思います。悩み、迷い、時には立ち止まりながら。 それでもまた今日も明日も荷物を持って患者さんの玄関に行く、ドアをノックする、 そんな皆の姿こそがこの問いに対する答えだと今井は確信していますよ。

っていうことで今日も明日も正解のない道を一緒に歩いていきましょう(^^♪在宅の現場では悩むのは一人でかもしれませが、往々にして皆同じです。安心してたくさん悩んで頑張っていきましょ~!!

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