公開日:2026年01月23日

「身寄りなし・生活保護・末期がん」の患者さんを取り巻く不適切な金銭管理と療養環境・・・これは経済的虐待??

こんにちは、札幌のかかりつけ医&病棟医&在宅医@今井です

日々在宅医療の現場に出ていると、単に「病気を診る」だけでは解決できない、患者さんの生活そのものを脅かす深刻な問題に直面することがままあります。先日当法人が介入した事例を通じ、身寄りのない患者さんを取り巻く「住まい」と「お金」の問題、そしてそこにある「権利擁護」についてちょっとだけ一緒に考えてみませんか?以下興味ある方一読どうぞ↓

■生活保護費で賄えない施設への入居、増え続ける借金

病院から紹介されてきたその患者さん、身寄りがなく生活保護を受給されており末期がんで予後がかなり厳しい状態にあります。本来であれば、身体的・精神的な苦痛を緩和し、穏やかに最期の時間を過ごせる環境が保障されるべき状況です。これはだれしも異論はないと思います。

しかし介入して見えてきたのは、あまりに杜撰で、不利益な状況でした。

患者さんの金銭管理は、入居している住宅サービスの担当者や施設仲介業者が行っていたんです。びっくりしたことは、その担当者たちは生活保護費の受給額では到底支払い切れない家賃・利用料の施設に入居させていたのです。その結果どうなるか・・・ 毎月、患者さんの収支はマイナスになり、自動的に「借金」が増え続けています。借金返済のために日常生活費は極限まで削られ、手元にはほとんどお金が残らない状況が続いていました。

■病態に見合わない療養環境

問題はお金だけではありません。 末期がんという、刻一刻と状態が変化し細やかなケアが必要な病態であるにも関わらず、現在入居している施設はそうした医療・介護ニーズに対応できる体制が整っていないと・・・

明らかな暴力や暴言があるわけではないので、狭義の「虐待」とは認定されにくいかもしれません。しかし、患者さんの病状に適さない環境に置き続け適切なケアを受ける権利を阻害しているこの状況は、患者さんにとって著しい不利益であり、広義での「ネグレクト(介護放棄)」や「経済的虐待」と言わざるを得ないのではと思いますが、どうでしょうかね?

当然この状況を打破すべく、当院の医師とMSW(医療ソーシャルワーカー)が中心となり、地域包括支援センターや担当ケアマネジャーと緊密に連携をとる対応しましたよ。不適切な金銭管理の流れを断ち切り、患者さんの病状に合った、そして経済的にも破綻しない「適正な療養の場」への転居に向けて、限られた時間で動く・・・文字で言うのは簡単ですが実際はかなり難しい問題が色々付随していました(^^♪

身寄りがなく声を上げにくい患者さんの財産や生活が、業者によって食い物にされるようなことは、絶対にあってはならない・・・当たり前にそう思っていますが、皆さんにはそういう業者も札幌では跋扈しているんだよってことは覚えておいてくださいね。

時間ある方は以下の項目をチェック!!

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