資料提供:成年後見制度の25年 改正の動向と課題
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医&病棟医@今井です
成年後見人制度については、認知症患者さん、独居の患者さん、高齢者を多くみる在宅医療に従事している医療者なら折々に触れる機会が多いのではないかと思います。過去の経緯から現在の制度がどうなのか、そして今後どうなっていくのかを知っておくことは必須かなと今井は考えていますよ(^^♪
今回上記を理解するのにちょうどいい資料が昨年12月に公開されていましたのでシェアします。興味あるかたは以下どうぞ。国民生活センターさんの資料です↓
成年後見制度の25年 改正の動向と課題
時間ない人向けにサマライズは以下に記載↓
1. 現状と課題
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利用の頭打ちと偏り: 制度施行後、利用件数は増加したものの、認知症高齢者数と比較すると利用率は低く、頭打ちの状態です。また、本来柔軟な利用が期待された「補助」「任意後見」の利用が少なく、最も権利制限が強い「後見」類型に利用が著しく偏っている(約8割強)という課題があります 。
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構造上の問題: 現行の「後見・保佐・補助」の3類型は硬直的で、本人の個別の必要性にかかわらず包括的な権限(代理権・取消権)を一律に付与する仕組みになっています。これが「本人の自己決定権を過度に制約している」として、国連の障害者権利条約(第12条)との適合性が問われています 。
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運用面の課題: 「保護」を重視するあまり、本人の意思が軽視される運用や、一度利用を始めると(能力回復がない限り)終生利用が続くことへの抵抗感などが、利用低迷の要因とされています 。
2. 制度改正の動き
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改正の方向性: 2016年の「成年後見制度利用促進法」やその後の基本計画を受け、現在は法制審議会で抜本的な見直しが検討されています。
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「3類型」の廃止と「一元化」: 従来の「後見・保佐」の区分を廃止し、「すべての利用者を一つの枠組み(一元化)」で扱う方向が示されています 。
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必要性と本人同意の重視:
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包括的に権限を与えるのではなく、「必要な範囲」で「必要な期間」に限って権限(代理権など)を付与する。
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権限付与には原則として「本人の同意」を要件とする(同意能力がない場合は裁判所が必要性を判断)。
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他の福祉的支援で対応できるならそちらを優先する(補充性の考慮)。
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3. 法制審議会の中間試案と著者の見解
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論文では、法制審議会の中間試案として示された案(甲案、乙1案、乙2案)を紹介しています。
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著者の支持(乙1案): 類型を廃止し、個別の必要性に基づいて特定の行為ごとに権限を付与する案。これが最も「本人の権利回復・自己決定尊重」に適うとしています 。
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反対意見(甲案・乙2案): 現行維持に近い案や、判断能力がない人には包括的権限を認める案については、旧態依然とした保護主義から脱却できないとして批判的です 。
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4. 今後の展望
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新しい制度では、本人の生活状況や希望に合わせて、必要な支援(代理権など)をオーダーメイドで設計することが求められます。
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これを実現するためには、家庭裁判所と福祉現場をつなぐ「中核機関」(権利擁護センターなど)の法制化と機能強化、および司法と福祉の連携が不可欠であると結んでいます
ということで今後はどうなるのか要チェックですね。社会がどう変化していくのか、定点観測は欠かせませんと思っています(^^♪
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