霧島市立医師会医療センター新病院、明らかにオーバースペックでは??【最先端のがん検査「PET-CT」、手術支援ロボット「ダビンチ」整備、254床全室個室は県内初…霧島市立医師会医療センター新病院2月1日開院】
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医&病棟医@今井です
地方での病院建設や病院経営についての記事を探しているうちに2月1日から霧島市立医師会医療センター新病院さんが稼働されるとの報道を見つけました。内容を確認して「ん?これ10年後大丈夫か?」と思ったのですが皆さんはどう感じるでしょうか?以下一読どうぞ↓
最先端のがん検査「PET-CT」、手術支援ロボット「ダビンチ」整備、254床全室個室は県内初…霧島市立医師会医療センター新病院2月1日開院
「建て替えを進めていた鹿児島県霧島市立医師会医療センター(同市隼人町松永)の新病院が2月1日、開院する。市によると病室が全て個室の病院は県内初。個室254部屋のほか、最先端のがん検査や手術支援ロボットが整備される。外来受付は5日に始まる。
新病院は地上6階建て延べ床面積2万3772平方メートル。現在と同じ254床だが、全室個室でうち4床は感染症病床。シャワー付きの特別個室11室も備える。入院フロアは、中央にスタッフステーションがあり、看護しやすい。
最先端のがん検査「PET-CT」は、PET検査とCT検査を同時にするこことができ、アルツハイマーの検査にも活用する。手術支援ロボット「ダビンチ」は医師がロボットを操縦し、体に負担が少ない手術を実施する。河野嘉文院長(69)は「空港が近く、離島からも利用しやすい。市民に愛され、選ばれる病院にしたい」としている。
開院後、集中治療室(ICU)の設置やスタッフの増員を検討し、地域救急救命センター開設を目指す。事業総額は着工時点で見込んでいた約185億円を上回るとみられる。」
PETCT、ダビンチ、全室個室とかなり設備もそろえていますし・・・何より総事業費185億と見込んでいたようですが、今井の実感としては250~270億近い金額がかかっていてもおかしくないのではないかと感じます。
せっかくなので少し勉強しようと関連する別の資料も読みました↓
霧島市立医師会医療センター経営強化プラン
①2次医療圏で20万弱の患者さんのためにここまでの設備が必要なのか
②人口推移の読みが甘くないか
③そもそも患者数の推移は考えているが「医療者の確保」はできるのか?(この規模の病床や機能を運営するのはかなりの人数の専門職が必要)
上記を考えると・・・正直どう考えてもオーバースペックで将来的には市の財政を圧迫、もしくは10年後には病床減らすことや機能を大幅制限することになるのではないかと個人的には考えていますが如何でしょうか?
またこのサイズの医療機関をきちっと運営していくには24時間365日本当に”自分事”として経営に取り組む経営者、経営チームが欠かせません。そういう気概をもった運営者が今後20年30年スパンでこの公的医療機関にいてくれるのでしょうか??
とにかく今後5年程度は定点観測してみたいと思います。公的病院なので決算も都度でるでしょうし・・・・皆さんは上記の記事から何を想いますか???
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