【2025年度版】訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所を自前で持つ意味は?
こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医&病棟医@今井です。
当法人では開業して4年目にあおぞら訪問看護ステーション/居宅介護支援事業所を開設しました。みなしの訪問看護を行っていたにも関わらず、です。また2021年にはさっぽろみなみホームケアクリニックのそばになないろ訪問看護ステーションを開設しました。
なぜ在宅医療のクリニックだけでも経営的には安定していたのに訪問看護ステーションと居宅介護支援事業所を開設することにしたのか、自前で持つ意味は何なのかも含めてその理由を簡単に説明したいと思います。
〇周囲からのニーズが高かったから
開設する前まではよく依頼元の医療機関やケアマネさんから「先生のところで全て解決したら楽でいいんですがね」ってことをよく言われました。確かに依頼する側、調整する側にとってはその通りで信頼できる医療機関と訪問看護ステーション/居宅介護支援事業所がセットになっているってことはとても楽ですよね。周囲からのニーズが高かったから、これが開設した一つの理由です。
〇在宅医療機関としての付加価値を増やしたかったから
これも無視できない側面の一つです。多機能をもつことは取れる選択肢の幅が広がります。訪問診療だけでなく訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所を持つことは、外部目線からの付加価値を増やすだけでなく内部の職員にとっても色々なキャリアを提示できることにつながります。在宅の医療機関としては外の事業所のためにも中のスタッフのためにも付加価値をつけたかった・・・これも大きな理由の一つです。
〇地域に貢献したかったから
開設するまでは訪問診療とみなしの訪問看護に特化した医療機関でした。それはそれで悪くなかったのですが、両者とも限られた人しか利用できない、非常にストライクゾーンの狭い活動でしかありませんでした。もっと地域全体に対して自分達が考える医療を提供したい・・・そう考えた時にどの病院でも開業医の先生でも利用してもらえる訪問看護ステーションと居宅介護支援事業所の開設っていうのは自分達ができる地域への貢献の一つだと考えたからです。(今は両者とも量の点では充足しつつありますが、質の点ではいい事業所さんとそうでない事業所さんが混在していますよね)
地域目線で考えた結果両者が必要だった・・・これも理由の一つですよ。
〇在宅医療の入り口を増やしたかったから
これも無視できない側面の一つです。2010年代の前半から、在宅医療の患者さんの紹介元って基本的には病院かケアマネさん、訪問看護ステーションさんの3つが主でした。その時代は他に競争相手がほぼいなかったのでよく紹介してもらえましたが、今井としては今後在宅クリニックが多数乱立してきたときに同じ状況が続くのか?と考えた時にはかなり懐疑的でした。というかそもそも外部の事業所さんに全て依存するのってやっぱり怖いよね、と。
外来からも在宅医療の患者さんの入り口を作りましたが、自前の訪問看護ステーションや居宅介護支援事業所さんをもつことで、自分達で訪問診療が必要な患者さんを紹介することができる・・・これも絶対大事だなと考えて早めの段階で訪問看護ステーション/居宅介護支援事業所を開設しましたよ。
以上いくつかあげましたが、どれか一つだけの理由っていうよりは、どの理由も同じくらい大事に考えて自前で訪問看護ステーション/居宅介護支援事業所を運営することにしました。運営が軌道にのるまでは血と汗と涙がいくら流れたか・・・!(^^)!本当に大変でしたが、それでも現状を考えるとやってよかったなと考えていますよ。
当法人はまだまだあおぞら訪問看護ステーション、あおぞら居宅介護支援事業所、なないろ訪問看護ステーションで看護師、ケアマネさんを募集しています。興味のある方はまず見学からいかがですか?多くのスタッフが在宅未経験で入職してゆっくりと成長していっています!一緒に地域のために頑張ってみなませんか?連絡お待ちしていま~す。