公開日:2019年06月25日

”じんましん”について

こんにちは、いまいホームケアクリニック 小児科の小杉です。

 

今回は、蕁麻疹(じんましん)についてです。

 

当院は皮膚科外来も行っており、発疹で受診される方も多くおられます。
小児で発疹が出た場合には、小児科でも皮膚科でもどちらでも対応いたしますので、いつでもご相談ください。

 

蕁麻疹は、子供から大人まで全年齢を通じて見られるため、よく目にする疾患です。
この週末にも数名いらっしゃいました。

赤みのある膨れた発疹が出て、かゆみがあり、数時間~24時間で消えてしまうのが特徴です。
消えても繰り返し出現することも多いです。
お子さんに蕁麻疹が出たとなると、真っ先に「食事や薬が原因なのでは?」と思われる方が多いようです。

 

確かに食べ物や薬で蕁麻疹が出ることはあるのですが、残念ながら原因ははっきりしないことが大半です。
蕁麻疹の原因が非常に多彩であることも、原因を特定することを難しくしています。
蕁麻疹診療ガイドライン2018(日本皮膚科学会)から引用しても、
物理刺激、発汗、食物、薬剤、運動、感染、疲労・ストレス、アレルギーなど多彩です。物理刺激には気温や日光なども含まれます。
国内の大学病院からの報告によれば、260人の蕁麻疹の患者さんで原因が特定できないものが76.9%であったとあります。

 

最初の段階で、「この食べ物はもうやめよう、この薬はもうやめよう」というのは行き過ぎの可能性があります。
蕁麻疹を繰り返している間に、だんだんと原因がはっきりしてくることもあるため、原因への意識は大事になります。

塗り薬と飲み薬で多くは治療可能ですが、中には2~3種類の薬を飲まなければ落ち着かない場合もあります。

 

この先の季節は乾燥によるトラブルは少ないですが、皮膚を露出することで出る症状もあるため、お困りのことがあればご相談ください ^^