診察や検査の苦痛について

こんにちは、いまいホームケアクリニック 小児科の小杉です。

この度、患者さんからの問い合わせで 「インフルエンザの検査を鼻かみで行えるか」 というご相談を頂戴しました。

 

2人兄弟のお子さんで、”体調不良時の受診でインフルエンザの検査を複数回行われ、鼻に綿棒を入れる検体採取に対して恐怖心をもたれている”とのことでした。

 

この件で、僕が考えたことは次の2点です。かなり長くなってしまい恐縮です。
① 診察時の苦痛を避けるためのできる限りの配慮について
② 鼻かみ検体での検査精度について

 

①に関しては、
押さえられて診察を受けたり、検査で痛い思いをしたお子さんが診察に拒否的になることはよく見られることかなと思います。もちろん、医学的に必要と判断すれば、体を押さえてのどを見たり、採血をすることは避けられません。
その一方で、いかに苦痛を与えることなく処置を終え、次回以降の外来につなげるか というのも小児科にはとても重要だと思います。
僕個人としては、3~4歳以降のお子さんには、診察時に口を開ける練習をしてもらって、できたら褒めて、それから診察という形をとっています。
小児科外来に自ら望んで来るお子さんはほとんどいません。だからこそ、本人に必要性を説明してなるべく苦痛のない形で処置し、ねぎらいの言葉をかけることだけでも、次に会った時の反応が少し違うかなという実感はあります。僕が外来での褒められ体験を重視しているのはこの理由からでもあります。

 

②に関しては、
今までにも鼻かみ検体でインフルエンザの検査をしたことはありました。ただ、恥ずかしながら「検査の精度は若干落ちるのかな?」程度の認識で、きちんと勉強していた訳ではありませんでした。
今回の問い合わせを受けて、僕なりに調べてみたところ、
当院ではミズホメディー社のクイックチェイサーFluA,Bという迅速検査キットを採用しています。その添付文書に、
【重要な基本的注意】
3) 鼻汁鼻かみ液を検体とした場合、適切な検体採取が行われないと正しい結果が得られない可能性がありますので、検体の採取方法には十分注意してください。
とあります。裏を返せば、検体に問題がなければ正しい結果が出る という意味にもなります。さらに同文書内には既存の検査キットとの比較で、鼻汁鼻かみ液での結果一致率が98~99%となっています。つまり、鼻かみ検体がきちんと取れれば、検査は十分な精度で行えるということかと思います。
また、国内文献によれば鼻かみ検体が採れた割合は3歳で4%、4~6歳で55%、7歳以上で68%との報告があり、年齢が上がるほど検体採取が可能になることが示されています。

これらのことから、概ね4歳以上で鼻かみ検体がきちんと採取可能であれば、希望に沿うことはできそうです。

 

今回の問い合わせをいただいたことで、僕自身も勉強になりました。
今後もご不明な点がございましたら、お問い合わせくださいね。
長文で失礼しましたが、より良い小児医療を提供できるよう頑張っていきますので、よろしくお願いしますm(_ _)m