公開日:2020年07月14日

夜間や深夜の往診加算は算定要件を変更すべき!

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

当院での夜間や深夜の往診は大体毎月10~15件くらいで、色々な理由で呼ばれます。肺炎になる人もいるし当然がんの患者さんであれば看取りということもあります。また単純に一過性の体調不良ということもあるし膀胱炎ということも・・・・はたまた気管カニュレ抜去ということもありえます。

ここで問題提起したいことがあるのですが、それは往診の加算についてです。端的に言えば現状は「真面目に往診しても報われない状態にある」といえます。

病院を受診した場合だと病名や状態にかかわらず時間外加算や深夜加算、夜間加算という点数が再診料につくのですが、往診の場合だと夜間や深夜に往診した場合は特定の場合にしか加算がつかないのです。

↓以下往診の加算の要件

・・・・・「注1」における緊急に行う往診とは、患者又は現にその看護に当たっている者からの訴えにより、速やかに往診しなければならないと判断した場合をいい、具体的には、 往診の結果、急性心筋梗塞、脳血管障害、急性腹症等が予想される場合をいう。また、 医学的に終末期であると考えられる患者(当該保険医療機関又は当該保険医療機関と連 携する保険医療機関が訪問診療を提供している患者に限る。)に対して往診した場合に も緊急往診加算を算定できる。

 

往診の結果、上記病名でなければ加算がつかない、ということなので、それ以外の病態で必要な往診があったとしても基本的には往診の加算の算定できない状態です・・・

在宅で過ごす患者さんを支えるためには往診は必須の医療行為です。ただ現状では上記病名以外で往診した場合は診療報酬上医師の給与にもならない点数しかついていません。当院の場合夜間や深夜に往診した場合、診療所の運営としては完全に赤字になっています。

真面目に往診対応している医療機関には診療報酬をきちんとつけて評価してほしい、国は地域包括ケアを推進するならきちんとここの部分は考えてほしいと思っています。

 

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