公開日:2019年09月27日

公的病院の再編の議論が本格化~北海道で機能見直しを迫られる公的病院は~

こんにちは、札幌は宮の森のかかりつけ医@今井です。

 

2020年以降を見据えた公的病院の機能再編の議論、本格化しつつあります。

厚生労働省の地域医療構想に関するワーキンググループにおいて、9月26日 第二十四回 地域医療構想に関するワーキンググループ が開催されました。

資料をみてもらえればわかりますが、その中で各都道府県の病院の実名をあげて、来年までに機能の見直しの検討の議論するように発表されています。

北海道の公的病院はどうなのか・・・これが衝撃的なのですがかなりの数に上ります。

↓以下北海道の公的病院で再編議論を行うように勧告されるであろう病院のリスト

【北海道】北海道社会事業協会函館、木古内町国保、国立病院機構函館、市立函館南芽部、函館赤十字、函館市医師会、森町国保、松前町立松前、厚沢部町国保、奥尻町国保、長万部町立、八雲町熊石国保、せたな町立国保、今金町国保、北海道社会事業協会岩内、国保由仁町立、市立三笠総合、国保町立南幌、国保月形町立、栗山赤十字、市立芦別、北海道社会事業協会洞爺、地域医療機能推進機構登別、白老町立国保、日高町立門別国保、新ひだか町立三石国保、新ひだか町立静内、市立旭川、国保町立和寒、JA北海道厚生連美深厚生、町立下川、上富良野町立、猿払村国保、豊富町国保、利尻島国保中央、中頓別町国保、斜里町国保、小清水赤十字、JA北海道厚生連常呂厚生、滝上町国保、雄武町国保、興部町国保、広尾町国保、鹿追町国保、公立芽室、本別町国保、十勝いけだ地域医療センター、清水赤十字、町立厚岸、JA北海道厚生連摩周厚生、標茶町立、標津町国保標津、町立別海、市立美唄

 

みてもらえればわかりますが、

これらの病院を再編する=北海道の地方の医療体制が激変する

ということが医療者はもちろん一般の方でも明確に理解できるのではないでしょうか。北海道の地方の医療体制が激変する=社会構造の変化も大きく加速されると考えられますので、大きく考えれば北海道全体の構造改革もこの数年の議論を基に進んでいくと思われます。

基本的にはこれらの病院は2025年を見据えた上で(さらにその先も、ですが)地域の中で担うべき役割の再検討を行い、それに伴い病床転換や診療科の見直しも含めた機能のダウンサイジングを検討してくださいねということになりそうです。

具体的なスケジュールとしては資料にあるように、<再編統合(ダウンサイジングや、機能の分化・連携・集約化、機能転換・連携等を含む)について特に議論が必要な公立・公的医療機関等は、構想区域の他の医療機関の診療実績や将来の医療需要の動向等を踏まえて、協議し、遅くとも2020年9月末までに結論を得ることとしてはどうか。>と来年の9月末が一つの区切りとして挙げられています。

来年は4月の診療報酬の改定、9月の病床機能の再編など、またまた大きく動く年になりそうです。未来を予測してどう準備するのか・・・・これからは病院やクリニックの経営者はもとより、医師や看護師など医療者一人一人にとっても、もっと言えば市民各自にも求められる時代となりそうだと感じていますが皆さんはどう考えますか??

 

上記内容ですが、国が現状をどのように把握しているのか、公的資料で全て公表されています。丹念に公的資料を読み込む事でのみ国の思考を理解することができ未来を予想できると自分は考えていますので時間ある方は是非上記HPから原資料を読んでみてください。

以下今井が気になったスライドのみ資料から抜粋