公開日:2019年08月29日

人生の最後にどのような医療を受けたいですか?どう医療と向き合いますか?

こんにちは、札幌のかかりつけ医&在宅医@今井です。

 

当院の外来開始以降継続して通院してくれていた患者さんがいました。徐々に認知機能とADLが低下してはいましたが、外来通院の希望もあったため訪問診療よりはまずは訪問看護を、と思いケアマネさんと連絡をとりながら訪問看護導入での療養生活支援を行っていました。

患者さん自身が元医療関係者であったこともあり、外来では「終末期には胃瘻や点滴などはできるだけしないでほしい」とも話は自分にされていました。

その患者さんが先日ついに食事量低下と介護的な問題のため、精査と治療、レスパイトのために入院することとなりました。ただ残念ながら入院中に認知機能がさらに低下・・・・食事がほぼとれなくなってしまいました。

配偶者の方が自分に会いに来られ入院後の病状経過と今後の方針について相談を受けましたが、基本的には事前にはっきり言っていたように経管栄養や胃瘻、CVポートなどはしない方を本人は希望していたのではないですか?とお伝えしました。

が、その後お子さんも交えての相談ではやっぱり何もしないのは家族としては我慢できない、とのことでCVポート造設→高カロリー点滴を療養病床で行うこととなってしまいました・・・・・

事前にいくら主治医が体調悪化時の対応についてきちんと考えておいてください、人生の最後に医療にどのように関わってほしいですか?と繰り返し確認していても、やはり外来だけのフォローでは家族のことも考えると限界もあることを再認識しましたよ。どうすればよかったのか・・・・うーん、しばらく自分でも再考してみたいと思っています。

外来通院できている人に家族も含めどこまで話をしてACPをとっておくのか、また医師がとるのか訪問看護師がとるのかも含めこれから社会的にも大きく問題になりそうですね。

 

さてACPに関して日刊工業新聞の記事が出ていました。内容としてはとっても理解しやすい、とっつきやすい内容ですので是非一度ご参照ください。リンクのみ貼っておきますね。

終末期ケアにおける情報共有とQOD 上

終末期ケアにおける情報共有とQOD 下

 

 

皆さんは自分や家族の方の人生の最後、どのように医療と向き合うか考えていますか?

 

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