公開日:2019年07月02日

水ぼうそうについて

こんにちは、いまいホームケアクリニック 小児科の小杉です。

 

今回は、水ぼうそう(水痘)についてです。

今週、水ぼうそうの診断をした方がいらっしゃいました。
小児科では発疹が出る感染症は数多くあり、その内の1つです。

 

水痘・帯状疱疹ウィルスというウィルスが原因で、初めて感染したときに ” 水ぼうそう ” として発症します。

水ぼうそうが治ってからも、その人に潜伏感染という状態で居座り、免疫力の低下などをきっかけに再び活動したものが ” 帯状疱疹 ” です。

 

空気感染という広がり方をするため、比較的感染力が強いと言えます。
そのため、幼稚園などであっという間に広がります。
感染から発症までの潜伏期間はおよそ2週間と言われています。

 

特徴的な発疹で診断し、場合により抗ウィルス薬で治療します。
すべての発疹がかさぶたになるまで出席停止(発疹が出てから概ね6日間ほどだそう)となります。

 

2014年から水痘ワクチンが定期接種となり、その数は激減しています。
神戸市の統計では毎年1300例以上であった水ぼうそうが、2017年には300例ほどまで減少したそうです。
ワクチンの効果は100%ではないので、発症してしまう人はいらっしゃるのですが明らかに軽症で済んでいます。

 

僕が働き始めた10年前から見ても、
ワクチンが始まってからは発疹が目立たず、増え方も緩やかなために水ぼうそうなのか自信が持てないケースもあります。

ワクチンの効果で病気が減るのは大変素晴らしいことですが、診断が難しくなるのはちょっと小児科医泣かせな気もしますね。。。