公開日:2018年07月26日

訪問看護師の敵は・・・・在宅医!?

こんにちは、札幌の在宅緩和ケア医@今井です。

有り難いことに札幌で在宅医療をしている年月が長いせいだと思いますが、病院の先生から患者の診察是非お願いしますと指名がかかることが時々あります。

今回も特殊な癌の患者さんで、過去にその先生からご紹介頂き対応した患者さんに非常に似ているケース・・・その時の対応がよかったので是非にとのことでしたが、いかんせんちょっと距離が遠すぎます。

どうしても距離的に質の高い診療することが難しそうだったので誰か他の在宅医を紹介しようと思ったのですが、自分としてはまずは現在既に入っている訪問看護師さんが「どこと組むと動きやすいのか」っていうのを確認することが大事だなと思いました。

だって訪問看護師さんと全くあわない在宅医紹介してもお互いやりづらいだけじゃないですか?

ということでまずは訪問看護師さんに電話です。

今「もしもし今井ですが、お久しぶりです。●●っていう患者さんの件で病院の○○先生から紹介あったんですが距離的にも厳しいので近場の在宅医の先生を紹介しようとおもって・・・今看護入ってるってお聞きしたんですが、看護が動きやすいならどの在宅医と組むのがいいですか?」

看護「先生わざわざありがとうございます。あの患者さんなら□□先生か△△先生がいいんじゃないかと思います」

っていう会話をしていました。

その中でちょっと気になる言葉がありました。

看護「先生、○○先生だけはやめてください。あの先生元々訪問看護がはいっていて患者さんや家族と信頼関係築いていても、そんなことお構いなく自前のクリニックの看護師さんに全部切り替えるんです。多分診療報酬のからみだと思うんですが10年私たち付き合ってきた患者さんもこの前切り替えられたんですよ。正直あの先生とはもう組みたくないんです。」

・・・・・うーん、これは結構すごい言葉ですね。

訪問看護師の敵が在宅医

ってどういうことなんでしょうか?本来ならお互い協力しながら診療していかなければいけないんでしょうが、訪問看護師にこんな風に思われる在宅医もいるんですね。

たしかに高い診療報酬を得るためには訪問看護も自前のものに切り替えた方がいいのかも知れませんが、そもそも”他との関係をきって全て自分達で”というその考え自体が他職種連携を前提とする在宅医療とそぐわないっていう矛盾・・・・

自分は絶対してはいけないことだと思いますし、今後もしないでしょうね。目先のお金のために他職種の邪魔をする、まさしく訪問看護師の敵が病院の医療者でもなく介護者でもなくよりにもよって在宅医って話でした・・・・皆さんの周りでも同じようなことありますか?

よければ教えてくださいね。

 

 

 

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