公開日:2018年03月27日

労働基準法の適応外と医師会が言うのは・・・・・医師の労働をどう考え、どう解決していくべきか?

労働基準法の適応外と医師会が言うのは・・・・・医師の労働をどう考えどう解決していくべきこんにちは、基本的には長時間勤務の診療所管理者@今井です。

m3の記事で少し気になる記事をみつけました。少しだけ本文抜粋して紹介します。

第141回日医臨時代議員会、「医師とは」、「医師の働き方」など提言へ
その一方で労働基準監督署が次々と医療機関に指導・監査に入る現状について、「今の労働基準法はそもそもおかしい。働き方改革はそれを見直す一つの機会だ」と述べた。

小熊氏は、医師は労基法を「守らない」のではなく、医師不足や偏在のために「守っていては患者を救えない」ことや、医療がこうした法規違反を前提に成り立ってきたとの考えを強調。労基署が地域医療や病院経営には配慮せず、労働者としての医師の権利や健康を守るのみとの考えで「公的病院や大学、大病院に見せしめ的に立ち入り調査し、巨額の賦課を課すやり方は許されるのか」と指摘。

小池氏も、大多数の医師が研究や学会発表の準備、自己研さんを労働時間とは考えてこなかったが、労基署は病院内で行われるこうした行為や、各種会議やカンファレンスなど疑義解釈では労働時間と見なさないとされているものも全て労働時間として算定していると指摘。両者とも、こうした状況を正すために、厚生労働省や労基署への日医の積極的な働きかけを求めた

「いかなる状態で働くにしても、その医師の健康を守るという労働衛生の観点は欠かせない。医療現場が最も産業保健から取り残されていたのでは、という疑問は間違いなく、医療界としても反省が必要だと考える」ことも強調した。医師の健康は安全で良質な医療を提供するための必要条件であるとして、本人任せとせず産業保健の仕組みでしっかり管理することが不可欠だと指摘。現在の医師の働き方に全く無駄がないのか、医師が行わなくてもいい仕事をしていないかなど・・・・

 

この問題ってずっと言われてきましたが全く改善されないですね。個人的にはこの問題を考える時のポイントとしては

①医師の業務の特殊性をどう考えるか

②現行の医療制度への影響がどうなるか

③将来的に医師の仕事をどうすべきか

この3点から考えることが重要かと考えています。

①に関しては、基本的にははたしかに医師の業務は診療応需の義務があるため業務の特殊性は多少はあるかも知れませんが、やはりだからといって労働基準法を無視して働かせていいということには絶対これからはならないと思います。なので医師の業務の特殊性はあるものの基本的には労働基準法順守の方向に業界むけてなる方向にいかなければいけないのではないかなと考えます。

だからといってこれを早急に是正してしまうのは②の点から考えても難しいですよね。労基が入り指導を徹底すると実際問題医療が崩壊するのは目に見えています。可能であればタスクシフトなどの話を早急にしながら医師の本来業務に医師が注力できるような環境を整える作業をしていくべきかと思います。

その中で③のようにでは医師の本来業務ってなんなのか?という議論が必ずでてきます。これは使用者である医師会と国が中心になって話するのみでなくやっぱり現場の意見をきちんと吸い上げながら考えて行く必要があるのでしょう。これから特定看護やAIの普及、ビックデータの活用、勤務場所の緩和やオンラインの活用、社会の年齢構成の変化などで大きく医師の仕事も変わるでしょうから・・・

 

ということで自分の意見としては

①長期的には医師にも労働基準法が適応されるべきであることは間違いない

②ただ現行の医療制度への影響を考えるとすぐに労基法を厳格に適応するのはできないだろう

③医師の本来業務をどう考えるのか、諸々意見を早急にだしてタスクの整理をする必要がある

ということになりましたよ。皆さんはどう考えますか?よければご意見くれませんか?お待ちしていまーす。

 

現在医師募集中→こちらをどうぞ!

外来や訪問看護、地域で活動したい看護師さんも→こちらをどうぞ!

このエントリーをはてなブックマークに追加