公開日:2018年03月23日

規制すべきは多剤投薬か?ポリファーマシーの問題は過度な専門外来の複数受診が原因!

こんにちは、札幌の宮の森のかかりつけ医@今井です。

外来診療していると自分が飲んでいる薬が何のためなのか理解していない患者さんや家族、本当に多いです。

専門科の外来受診のみ行っているとA科から2種類、B科から3種類、C科から4種類などなど、それも1日3回とか4回服用とかって当たり前のように処方されるようになります。毎日その調整と各病院への連携業務で外来の時間が結構とられています・・・・・・本当に根が深い問題です。得てしてこういう患者さんって何かが起きないとどの科の診療医も「自分は主治医ではないから」って思って責任感がなくなりがちなんですよね・・・

現在政府では高齢者には6種類以上の薬は害悪だ、アセスメントして減薬せよ!との話がされています。いわゆるポリファーマシーの問題です。この問題解決にはかかりつけ薬剤師がきちんと管理して一括管理していくべきだ・・・・・・、と議論されていますがそもそもの出発点から間違っているかと思います。

まずは

高齢者の複数科受診を抑制する!

これですよね。これができないかぎりいくら声高く多剤投薬が~、とかって話をしても改善はあり得ません。

蛇口を絞らずに桶に貯まった水の管理だけしても水があふれるだけですよ。水を管理するなら蛇口を閉じなければいけません。

 

トータルでみれば医療費も削減され高齢者も多剤投薬から救済される、さらに薬剤師さんも本来のかかりつけ薬剤師として薬の処方管理ではなく薬学的管理にもっと比重をおけるなど複合的な効果は大きいと個人的には考えています。

65歳以上とはいいません。ただせめて75歳以上の患者さんに関してはフリーアクセスの制限をして複数科受診させないよ、って国が言ってもいいのではないかと思いますがいかがでしょうか?皆さんのご意見よければ教えてくださいね。

 

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