公開日:2018年03月18日

<自宅に帰りたいんです>患者さんや家族がそう希望しなければ在宅に帰れない現実・・どうすれば変えられるのか?

こんにちは、札幌の在宅緩和ケア医@今井です。

とある訪問看護師さんとも話していましたが、「自宅に帰りたいと強く希望しない限り帰る選択肢がないっておかしいですよね」って言葉がすごい気になりました。

在宅医療、在宅緩和ケアにたどり着くハードルの高さ

あぁ、そういえば何年も前から在宅医療や在宅緩和の診療しているけれど、この内容って全く変わりないなって改めて感じて、同時に愕然としました。やっぱりこの現実ってどれだけ在宅医療者が現場で努力しても全然変わっていないんだなって・・・・

そもそも病気で体調が諸々変化し混乱、不安になっている患者さんや家族の方が自分から自宅に帰りたい、って言える人、どの程度いるでしょうか?100人いたら20人いますか?多分そんなにいないですよね。10人か5人か・・・・・在宅医療や在宅緩和ケアにたどり着く、ここまでのハードルがものすごく高いのが現状です。

何とかここのハードル低くできないなって今までは思って活動していましたが、これって場末の一開業医がどうこうしたってそうすぐに改善できることでもないんですよね・・・・・もし病院から在宅へのハードルを低くすることができるなら、それはやっぱり病棟の看護師かMSWかと思いますがどうでしょうか?そんな活動している病院、看護師さんやMSWさんどの程度いるでしょうか?

<自宅に帰りたいんです>患者さんや家族がそう希望しなければ在宅に帰れない現実・・どうすれば変えられるのか?

自分としてはこの現実を変えるためには

①がん患者さんは基本は自宅復帰を前提と考えるマインドの浸透

②病棟看護師、MSWが中心になってのスクリーニングの徹底

③病院医療者への在宅医療の啓蒙、教育

④病院医療者と在宅医療者の顔のみえる連携による受け皿の整備

がまずはとるべき方策かと思います。というかこれ以外に何したらいいんでしょうかね?ぱっとは思いつきませんが・・・・・うーん、この4点がまずは必須のポイントですかね。

 

経験上自宅で過ごしたいと意思表明していなかった患者さんでもやっぱり自宅に帰ってよかったなぁ、自宅が落ち着くなって言う方が殆どです。

<帰りたいという人強く希望しなくても当たり前のように自宅に帰れる>そんな時代が早く来るといいですね。皆さんの周りの病院ではどうですか?よければご意見くださいね。

 

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