公開日:2018年03月16日

化学療法と在宅緩和ケアの間に横たわる深い溝~これをつなぐのは訪問看護師しかいない!

こんにちは、札幌の在宅緩和ケア医@今井です。

今月は既に9名の方をお看取りし、さらに16日の時点で退院時カンファ5件、初診14件とほぼ平日は1日2人の新患さんを診療所全体で診ていることになります。必要とされるのはすごくありがたいですしできるだけ軽度から重度の患者さんまで断ることなく幅広く診察させてもらっています。

病院での治療と在宅緩和ケアとの間の溝

そんな中病院から化学療法後に在宅緩和ケア目的に紹介されてくる患者さんいらっしゃいます。治療終了後「これ以上の積極的な治療は難しいですね」と言われても若年者の方などは、やはり中々納得することが難しいのが現状です。

決して病院側はそうではないと思うのですが、「治療が困難です、あとは緩和ケアを緩和ケア病院か在宅でしていきましょう」=病院に見捨てられた、と感じる患者さんやご家族が一定数います。そんな時患者さんや家族の支えになるのはだれか?

自分は治療の時から一貫してサポートしてくれている訪問看護師の存在は大きいのではないかと思います。でも多くの病院ではやっぱり訪問看護を治療中から積極的には使われていません。現実的には病院での治療と在宅での緩和ケアには深い隙間があるのが現実です・・・これは非常に残念なことですね。

どんな時に訪問看護を利用して欲しいか

○40代~50代の若年者

○在宅酸素を導入した

○CVポート留置し在宅で点滴行う

○麻薬処方が開始となり排便管理が必要となる

○スピリチャルなケアが患者さんや家族に必要だ

少なくともこんな患者さんがいた場合には治療中であっても積極的に訪問看護師を導入してほしい、病院の医療者の方には是非覚えておいて実践して欲しいと思います。

化学療法⇔在宅緩和ケアにおいてシームレスな患者支援を行う鍵は訪問看護師にある、大事なので何度もいいますがもっと訪問看護師さんを活用してくださいね~!!と札幌の在宅医からのお願いでした。

皆さんのまわりではいかがですか?訪問看護師さんうまく活用できていますか?よかったらご意見くださいね。

 

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